『フィスト・ダンス』 第166回 「一撃必殺を目指すのだ!」
<新刊発売のお知らせ>
拙著、発売されました。
無私無欲に果敢に生きた男女10人の物語です。
志の尊さ、純粋さを味わい、自らの生き方の参考にして下さい。
アマゾンの書評欄に感想を書いてくれたらありがたいです!よろしく!
美達大和
<本文>
<より強く!>
神妙な表情の丈次に翔太が続ける。
「奴らは雪駄だから蹴りはない。あっても威力なんかない。こっちは脚が使えるぶん有利だ。だから最初に蹴りを顔面に入れて終わらせる手もある。いいか、丈次。俺たちはタイマンじゃなく多人数を相手にして勝って一人前だ。パワーもつけなければならないけど、組み立て方、どこをどう攻めるかも、その場その場で瞬時に考えられるようにしろ。慣れあいでやるな。一回一回、相手によって最短で勝つにはどうしたらいいのか、考えるんだ」
マーボとトミーも真顔で、うなずいている。
1対1のタイマンに勝つのは、イロハのイで、翔太の眼中にはない。
同じ学生同士なら、多人数を相手に己一人で勝てなければ強いとは言えないし、この時には相手が大人でも同じと考えていた。
「自分の得意なパターンを持つのはいい。けど、それが通用しなければどうする?だから、その時その時で相手の出方を見て、最も早く勝てる方法を実行できなければダメだ。どんなタイプの奴にも対応できるようになること。むろん、個々の技の威力、パワー強化もしなければならないんだ」
自分たちが強いというのは、学生の間でのことで、大人も含めた全体の中で強くあるためには、まだまだ課題も多い。
今のレベルで満足してはならない、中途半端で満足するようではろくなもんじゃない、というのが翔太の思いである。
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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー
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