『フィスト・ダンス』 第162回 「伸(の)し上がれ、みきお!」
<新刊発売のお知らせ>
12月9日発売予定です。
明治の偉人・女傑10人の伝記、生き方の手本としても使えます。
師走に胸と血を熱くする一冊です。
大人買いして、お歳暮として配るのにも最適!?なのでよろしく!
美達大和
<本文>
<より強くなれ!>
本心では高校になど進学しないで、さっさと働きたかった。
そう言うと、尚泰は絶対に進学せよの一点張りで、自分の時代は進学したくても家が貧しくて行けなかった、父さんは村一番の秀才だったのにと言うので、致し方ないかとなったのである。
超のつく進学校の緑が丘に行くと決めた時、教師たちは、非行少年ではなくても、喧嘩はする翔太の退学を心配していたが、なったらなったで仕方ない、さっさとクビにしてくれたら働けるから好都合だという考えだった。
「前代未聞だな。総番長が緑が丘とは。なっ、みきお」
「はい。でも菊山君は小学校の時から、ずっと一番しかないから自分は当然だと思ってましたけど」
藤田は小学校4年生の時に、翔太のクラスに転校してきたから、その辺はよく知っていた。
「で、各校を支配下に置いてか」
「ええ、その予定で」
既に永野のいる徳栄以外は、初めから大中のメンバーで番長をとれるから、入学時の目標通りである。むしろ、1年の時にそうなるとは、予定より早い方でもあった。
それは大中の面々の頑張りと根性のおかげである。
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1,738字
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