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中学入試なのにまるでバリスタの試験? 中学受験の面白い問題を紹介します!⑥・後編
みなさん、こんにちは!
現役東大生ライターの松岡頼正です。
この連載では中学入試の面白い問題を、詳しい解説込みで紹介しています。
前回の記事はこちらです。
さて、今回は前編に続いて、2019年麻布中学・理科のコーヒーの問題の続きです。
問8~9では、なんとエスプレッソの作り方まで出題されています。
それでは、残りの問題もいってみましょう!
問題文
![](https://assets.st-note.com/img/1724021193821-Tra1Y0JLUY.png?width=1200)
ここからは計算問題が出てきます。
ちょっと説明がややこしいので、ここでコーヒーの粉と熱湯の関係を整理しておきましょう。
まず、コーヒーの味の成分を『粒』として考えたとき、
コーヒーの粉1g:熱湯1g →
粉に残る『粒』9:熱湯に溶ける『粒』1
の比になると書かれています。
これを元に問題を解いていきましょう。
問6
![](https://assets.st-note.com/img/1724022549698-s9o5xEzQ38.png?width=1200)
今回はコーヒーの粉1gに対し、熱湯9gを使用します。
先ほどの
コーヒーの粉1g:熱湯1g →
粉に残る『粒』9:熱湯に溶ける『粒』1
の関係を見ると、コーヒーの粉と熱湯それぞれ1gずつに対し、『粒』の割合は9:1ですね。
つまり、『粒』の数で考えると、コーヒーの粉1gは熱湯9gに相当すると見なすことができるわけです。
したがって、答えは「1:1」になります。
問7
![](https://assets.st-note.com/img/1724022810830-lYmRlr4gxt.png?width=1200)
なぜコーヒーの粉に熱湯を一気に注いではいけないかを、科学的に考えさせる問題です。
まず、コーヒーの粉1gに対し27gの熱湯1回で抽出した場合を考えてみましょう。
先ほどの問題で、コーヒーの粉1gが熱湯9gに相当することが分かりましたね。
なので、コーヒーを熱湯に置き換えてみると
コーヒーの粉1g:熱湯27g →
熱湯9g:熱湯27g
と考えられるので比率は1:3になります。
つまり、熱湯に溶けた『粒』の数は全体の3/4ということですね。
次に、別々の9gの熱湯を計3回用いて抽出した場合を考えてみましょう。
先ほどの問題で、コーヒーの粉1gに残る『粒』の数と、熱湯9gに溶ける『粒』の数は1:1だと分かりました。
1:1ということは、『粒』全体の1/2が熱湯に溶けるということですね。
これを3回繰り返すので、まず1回目の抽出は1/2。
2回目の抽出は、残った1/2がさらに半分溶けるので、1/4。
3回目の抽出は、残った1/4のさらに半分で1/8。
合計すると、
1/2 + 1/4 + 1/8 = 7/8
です。
これを熱湯27gの場合と比べると、
3/4 : 7/8
= 6/8 : 7/8
= 6:7
ということで、答えは「6:7」になります。
さすがは中学受験、ちょっと骨のある計算でしたね。
ですが、一気に熱湯を注ぐよりも3回に分けた方がよく抽出されていいコーヒーになることを教えてくれる、面白い問題だと思います。
問8
さて、ここからはエスプレッソの話です。
問題の前にリード文があるので、そこから見てみましょう。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/5289209/profile_28d9213bb6d12b880de09b5422862280.jpg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
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