小説問題は〇〇に線を引くだけで楽勝!? ドラゴン桜チャンネル塾長が教える超速攻略テクニック
皆さんこんにちは!
ドラゴン桜チャンネル塾長の永田耕作です。
共通テストの国語で、毎年出題される「小説文」。この問題に苦手意識を持っている方、多いですよね。実は僕自身も受験生の時に、小説文の読解にはとても悩まされました。
英語のテストとは違い、現代文の試験はもちろん文章が日本語で書かれています。そのため、なんとなく何を言っているのかは理解はできますが、いざ問題を解こうとすると似たような選択肢が並んでいたり、細かなニュアンスを掴むのが難しかったりして、なかなか高得点が取れないのです。
そんな方に向けて、今回は小説文を攻略するためのテクニックを紹介していきます。受験生も、この先受験を控えた人も必見の内容です!
①共通テストの「国語」は超難問…!?
攻略テクニックの話をする前に、まずは共通テストの「国語」全体の説明からしましょう。実はこの国語、東進ハイスクールで現代文を教えている超人気講師の林修先生が「日本で一番、時間管理が難しい試験だ」と豪語するほどの問題なのです。
共通テスト国語では、80分という限られた時間の中で、第1問「評論文」、第2問「小説文」、第3問「古文」、第4問「漢文」の4つのジャンルの文章を読解する必要があります。(※2025年からは時間が90分になり、構成が変わる可能性があります)
それに加えて近年では、各設問ごとに追加の文章が用意されたり、図表を読み解く問題が出題されたりと、より多くの情報を整理して問題を解く必要が出てきています。こんな難問揃いの共通テストを突破するためには、素早く文章を読み解くことが必須なのです。
ちなみに、この共通テスト国語は問題のジャンルが分かれていて、人によって解く順番が異なります。例えば僕であれば、最初に第3問の「古文」を解き、次に第4問の「漢文」、その後で今回紹介する第2問の「小説文」、そして最後に第1問の「評論文」を解くという順番で本番の試験も挑んでいました。
古文漢文が先なのは同じでも、小説よりも先に評論文を解く人もいるでしょう。どの問題から解くかはその人の得意苦手やタイプによって変わりますが、第1問から真っ直ぐ順番に解いている受験生は少ないです。
つまり、自分がどの大問にどのくらい時間をかけるかを分析し、それに基づいて戦略を立てているのです。このように効率的に問題を解いていくことが、共通テスト国語では重要になります。
さて、ここまでは共通テスト国語の全体の話をしていきました。ここからは、具体的な小説文のテクニックを一つずつ紹介していきます!
②まずはリード文をチェックせよ!
一つ目のテクニックは「リード文のチェック」です!
「リード文」とは、本文の前に書かれている、本文全体の概要や方向性を説明している文章のことです。今回紹介する「小説文」であれば、そこまでの話の流れや、登場人物の関係性などが書かれています。そして、「以下はこの場面である。」のように本文への誘導が入り、その後の文章が問題になります。
ここで重要なのは、リード文の内容を簡単に図に表してみることです。例えば、主人公の両親や兄弟などの家族構成がリード文に書かれていた場合は、家系図を作ってみると関係性が分かりやすくなります。
さらに、「父」「母」「兄」などの主人公との間柄だけでなく、その名前、呼称まで書いておくと後から見返しやすくなります。なぜなら、登場人物はその場面や段落によって呼ばれ方が変わることもあるからです。
「これは同一人物かな? それとも別の人物かな?」という混乱を防ぐために、呼称や関係性を把握して文章を読むようにしましょう。このテクニックは小説文だけでなく、古文や漢文でも有効なのでぜひ活用してください。
③問題の形式に着目しよう!
二つ目のテクニックは、「問題の形式に着目する」です。「問題の形式」を言い換えると、「何が問われているか」ということです。
例えば評論文の問題では、「〇〇とはどういうことか。」、「〇〇なのはなぜか。」という2種類の問いが主に出題されます。これに対して小説文は、「この時の○○はどういう気持ちか。」「〇〇が××と思ったのはなぜか。」の2種類の問いになるのです。つまり、心情自体を問うのか、その心情の理由を問うのかの2択になります。
このように考えると、小説文を読んでいてやるべきことはとてもシンプルです。ズバリ、「心情を表す言葉に線を引いていく」のです。
小説文の中には、登場人物の心情が推測できる表現が多く登場します。仕草や表情、セリフなどで人物の感情、心の動きが表されています。例えば、「頬が緩む」、「目を細める」といった表情からは嬉しい気持ちが、「身の毛がよだつ」、「背筋が凍る」といった描写からは恐怖の感情が読み取れますよね。
このような言葉に線を引けば、線の部分を追っていくだけで、登場人物の気持ちの変化が押さえられるのです。このテクニック一つで、「心情を問う問題」の正答率がグッと上がります。
では、「心情の変化の理由を問う問題」はどうすれば良いのか。これも、線を引くこのテクニックで対応できます。
気持ちを表す言葉に線が引いてあれば、それ以外の部分は心情以外のことが書かれていることが分かります。風景の描写や、出来事の説明などですね。
この線が引いていないところの中で、人物の気持ちに影響を与えるのは出来事の部分です。「〇〇が起こったから~~と思った。」と説明できるわけです。つまり、線が引かれていない出来事の部分を時系列で追うことで、気持ちの変化が生じた理由を探ることができるのです。
この「心情が読み取れる表現に線を引く」やり方は、両方の問題形式に対応できる万能テクニックなので、ぜひ試してみてください。問題を解くスピードと精度がきっと上がるでしょう。
④語彙力を侮らないこと!
さて、ここまでテクニックをいくつか紹介していきましたが、最後に伝えたいのは「語彙力」の大切さです。
先ほど、心情を表す言葉に線を引くというテクニックを紹介しましたが、そもそも語彙力が不足していて、どれが気持ちを表す言葉か分からなければどうしようもありません。
例えば「肩を落とす」とか「重い足取りで」という言葉の意味を皆さんは説明できますか? もしこれらの言葉の意味を知らなかったら、テクニックを知っていても線の引きようがないですよね。
小説問題で使われる文章の作品は、今から50年以上前に書かれたものが使われることも珍しくありません。そのような場合、今ではあまり使われなくなった慣用表現や語彙が含まれていることが多く、言葉の勉強をきちんとしていないと理解するのが難しいでしょう。言葉の意味が分からなければ、テクニックを駆使したとしても解くことはできないのです。
英語の勉強をする際には、まず単語の勉強を行うのが普通ですよね。その理由はシンプルで、単語が分かっていなければ、それが組み合わさった長文の読解なんてできるはずがないからです。
これは、もちろん日本語の文章でも同じです。日本語だからといって侮っている人もいるかもしれませんが、甘くみてはいけないのです。分からない言葉があれば辞書を使う、現代文の単語集で勉強するなどして、英語と同じように語彙力をつけていきましょう!
おわりに
さて、ここまで小説文の攻略テクニックについて、共通テストの国語全体の戦い方を含めた4つのパートでお話ししていきました。この「小説文」についての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜チャンネル」で青戸さんと一緒に説明していますので、ぜひこちらもご覧ください!
今回の記事は、ここまでとなります。それではまた次回の記事でお会いしましょう!
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