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複雑な立体もスライスすれば簡単に! 中学受験の面白い問題を紹介します!⑪
みなさん、こんにちは!
現役東大生ライターの松岡頼正です。
この連載では中学入試の面白い問題を、詳しい解説込みで紹介しています。
前回の記事はこちらです。
今回は算数の、立体図形の問題です。
ちゃんと図形問題を扱うのは初めてですね。
それではさっそく、こちらをご覧ください。
・問題
![](https://assets.st-note.com/img/1737953186-sIcYrmghl30PLfdxT2FyQVEa.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736990359-p4YfnXTsbZhrg9vPmjOF8QKk.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1737953200-nAGSzZiY5lgJBFXkPLCoNyUQ.png?width=1200)
中学受験の算数ではよく見かける、立体をくり抜く問題ですね。
ToDaiJi(東大寺)の問題だけあって、くり抜く模様はTとDとJになっています。
立体図形の問題は、頭で図をイメージするのが難しいため、苦手な人もいると思います。
さらに立体をくり抜くとなると、すごく複雑な操作になりますよね。
そのため、いきなり全体を考えるのではなく、小さなパーツに分解して考えると見通しがよくなります。
今回の場合は、立体図形を一段ずつスライスして、上から順番にくり抜く部分を考えていくといいでしょう。
では、さっそく(1)から解いていきましょう!
(1)
![](https://assets.st-note.com/img/1737953309-qUuYLQPVAh7ZDyxNortbgOzR.png)
今回は上から順に1段目、2段目…と考えていきます。
まずは、上の面のJを考えましょう。
1段目から5段目のくり抜く部分を赤色で示した場合、このように同じJの形が続くのが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953332-zHJEYfdgThiWB7FDm2K1OucP.png?width=1200)
次に、前面のTの字をくりぬいてみましょう。
1段目にはTの字がかかっていないので先ほどのJの時と変わりませんが、2段目にはTの横棒3マス分がくり抜かれます。
したがって、1段目と2段目は以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953351-l1T2kE8oAnaI5QPgOqjBGiKy.png)
次に3段目と4段目ですが、Tの縦棒があるため、先ほどのJとくり抜く部分が重なります。
5段目は1段目と同じくTの字がかかっていないので、Jの形のままですね。
したがって、3~5段目は以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953370-teVGmECnILsd2clru94UJDx6.png?width=1200)
最後に、右の面にあるDの字のくり抜きを考えていきます。
これまでと違ってDの字には三角形でくり抜く部分もあるため、そこをオレンジ色にして示すと、1~2段目は以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953404-LT1u3796eVbzJMjYFGUgNSIs.png)
1段目はDの字がかかっていないので、Jの形のままですね。
2段目はもともと真ん中の3列全体がくり抜かれているため、三角形にくり抜かれる部分は図のオレンジ色のところだけです。
次に3段目ですが、ここはDの字の真ん中の3マス分がズバッとくり抜かれるので、このようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953435-gkKOdUxTyWzhQB4vZtcwbp8F.png)
4段目はまたDの字の三角形にくり抜く部分があります。
5段目はDの字がかかっておらずJの形のままなので、それぞれ図にすると以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953451-q6U09us4evRiSjlyNzQaCPM2.png)
ということで、最終的にくり抜かれるのは、以下の赤色とオレンジ色の部分ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1737953469-fkGcwRW6ia8IuvFrVDJtoKpl.png?width=1200)
「くり抜いた後に残る立体の体積を求めよ」という問題なので、オレンジ色(体積を半分として計算する)と白色の部分を合わせて計算すればいいですね。
まず1段目と5段目は、それぞれ全体で25マスのうち、赤い部分が合計で5マス分ずつあります。
マスの1辺が2cmなので、白い部分の体積は20マス×2段分ということで、
20×2×2×2×2=320cm³ ですね。
次に2段目ですが、白が4マス、オレンジが2マスあります。
オレンジは体積を半分として考えるので、実質白が5マス分ということで、5×2×2×2=40cm³ です。
3段目は白が8マス分なので、8×2×2×2=64cm³ です。
4段目は白が8マス、オレンジが3マスあります。
したがって、白の部分の体積は8×2×2×2=64cm³、オレンジの部分は3/2×2×2×2=12cm³となります。
これらを合計した、320+40+64+64+12=500 cm³ が(1)の答えですね。
(2)
では、(2)へ移りましょう。
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