みなさん、こんにちは! ドラゴン桜note編集部です。
今回は趣向を変えて、あるテーマについて現役東大生の方たちに持論を述べてもらいました。そのテーマとは、「つめ込みは真の教育である」というもの。ドラゴン桜のマンガで、伝説のスパルタ数学講師である柳先生も、この方針で生徒を指導していました。
知識偏重型といわれる日本の教育の是非については様々な意見がありますが、実際に東大に入った人たちはこの「つめ込み」に対してどう思っているのでしょうか。現役東大生たちのリアルな声をお届けします!
―では、今回のテーマについて皆さん自由に意見を述べてください。
―なるほど、現代の教育では考える力が大事と言われていますが、その基礎になるのがつめ込みだということですね。
―Aさんと同様、Bさんも子どものうちにまず型を身に着けるためにはつめ込みが重要だという立場ですね。
―おっと、ここで否定的な立場の意見も出ました。ただ、つめ込み自体が悪いわけではなく、それが最低限のやるべきことであり、つめ込んだ知識を自分で活用できる力を養うことの方が真の教育であるということですね。
―なるほど、つめ込みだけでは学びが完成しないということですね。
―Dさんはつめ込み教育の定義に基づいて、インプットとアウトプットのバランスの必要性について意見を述べてくれました。
―なるほど、確かに最近はアクティブラーニングと呼ばれる双方向的な学習が注目されていますが、そのようなケースでも、やはり一定の知識がないと成り立たないのではないかということですね。
―確かに、そういった意見は多いと思います。
―なるほど、例えば地理の勉強で「経度15°ごとに1時間の時差が発生する」というような独立した知識でなく、「地球は球体である→地球の自転は1日で1周→円は360°→1日は24時間→360÷24=15→経度15°ごとに1時間の時差が発生する」という風に、繋げ方まで理解するのが大事だということですね。
―確かに、いくら頭のいい人でも一度ですべてを覚えることは無理ですからね。
―なるほど、なにかについて知識を得ることが、そこからまた次の学びへとつながるきっかけになるということですね。
―ありがとうございます。Fさんはつめ込み教育を単なる個々の知識の丸暗記ではなく、知識を体系化して活用できるまでのやり方をつめ込むという意味で、真の教育だとする立場でしたね。本日はみなさん、色々な意見をありがとうございました。
さて、今回の討論はここまでとなりますが、いかがでしたでしょうか。様々な立場からの意見がありましたが、東大生のみなさんが共通して考えるのは、やはり思考力の土台となる知識についてはつめ込みが必要だということです。
文科省が従来のセンター試験から共通テストへ制度変更した目的も、知識や技能だけでなく思考力や判断力、表現力が重要だからということでしたが、少なくとも東大生の人たちは、つめ込みなしにはそれらも成り立たないのではという考えのようです。みなさんも知識のつめ込みについて疑問を感じた時は、ぜひこの討論の内容を参考にしてみてください!