水が出ないコロナ禍の15日間を経て ~Facebook Live 第2弾「パラグアイから中継!パラグアイ・スラムwithコロナ」~
こんにちは!
ミタイ・ミタクニャイ子ども基金インターンの服部翼です。
現在ミタイ・ミタクニャイ子ども基金は、実施しているクラウドファンディングに合わせて、Facebookにてオンラインイベントを開催し、様々なテーマでライブトークを配信しております。
今回はFacebook Live第2弾として配信した「パラグアイから中継!パラグアイ・スラムwithコロナ」の内容を記事にしました。
このイベントではミタイ基金のカウンターパートであり、パラグアイのスラム、バニャードスールにて活動するNPO法人フベンスール(JuvenSur)のメンバー2人に来てもらい、現地の様子についてお話ししてもらいました。
フベンスール(JuvenSur)活動の様子
以下にアーカイブとして当日の様子を残した映像リンクも貼っておきますので、動画で見たいという方はそちらもご覧ください。
スピーカー紹介
ルイス・ナルバハ
フベンスールの代表。
バニャードスールにてミタイ基金と共に活動中。
ジェシカ・サンドバル
フベンスールの中心メンバー。
同じくミタイ基金とともに活動。
高橋・リリー・ナルミ
ミタイ基金の現地サポーター。
今回のイベントの通訳を担当してもらいました。
コロナウィルスによるパラグアイのスラムへの影響
ジェシカ:新型コロナウィルス(以下、コロナ)の影響により、多くの方が食事をまともにとることが困難になりました。そのような方達に向けてシングルマザーの方や、ゴミ処理場で働いていたお母さんたちが集まってオジャ・ポプラル(みんなの鍋、炊き出し)という食事を提供する活動をしています。
オジャ・ポプラル(みんなの鍋、炊き出し)の様子
ルイス:(コロナの感染が広がる中で、)コロナ感染予防において重要である、水が手に入らなくなりました。水道から水が出ない状況が15日間ほど続き、仕事もない、水もない、食事も作れないという苦しい状況が続いています。しかし、先日はミタイ基金の協力により、なんとか800人の方に食事を提供することができました。
また、バニャードスールはパラグアイ川(パラグアイで流れる大きな川の一つ)に接していているため、雨季になると水位が上昇し、洪水が発生します。高地に避難するのですが、新しく配管やトイレを設置する必要があります。昨年はミタイ基金の協力により、カル・グアス(大きな食べ物)という食糧を提供する活動ができましたが、多くの人が洪水の影響を受けています。サッカー場を建設しようとしてした場所が洪水の影響により使えなくなってしまったこともありました。そして、ミタイ基金と協力するようになって、生活改善において健康、教育、仕事がどれだけ重要かを学びました。清潔で、必要なものが揃った家や学校、保健センターが設置されていることが必要なのです。
藤掛:コロナ禍で、パラグアイ政府や他の組織からの支援は増えているのでしょうか?
ルイス:政府からの支援は薄かったです。パラグアイ政府はなるべく家にいるようにという指示を出しましたが、養うべき家族が多くいるため、家でじっとしていることはかなり難しいです。それに加えて、緊急事態宣言された翌日からバニャードスールでは水道水がでないという事態になりました。感染対策として手洗いが呼び掛けられていますが、水が手に入らないのです。
服部:15日間水が出ない状況ということですが、どのように飲み水の確保をしていたのでしょうか?
ルイス&ジェシカ:一リットルのボトルを買うことができました。しかし家族が多いため、水は不足していました。夜中になるとわずかではありましたが水道から水が出たので、一晩中かけて水を溜めたり、遠くの公園でバケツやたらいを使って水を汲んでバイクで運んでいました。ただ、バイクでの移動中に水の半分がなくなってしまうので、水は常に足りない状況でした。
Facebookからの質問:バニャードスール外部の若者があなたたちの活動を支援するためにはどのような方法がありますか?
ルイス&ジェシカ:JuvenSur(フベンスール)という団体名で活動しているので、(FacebookやInstagramにて)「JuvenSur(フベンスール)」と検索してぜひ協力してもらいたいです。
また、支援してくれるネットワークが構築されてきていて、危機があるたびに新たな支援者が現れてくれています!
その他にもオジャ・ポプラル(みんなの鍋、炊き出し)の支援としての食糧提供は大歓迎です!
藤掛:日本とパラグアイは距離があるのですぐに支援することは難しいですが、危機があるたびに支援者が現れているという事実は非常に喜ばしいことだと思います。
危機的状況が起きることは悲しい事ではありますが、その危機があることで新たな人と繋がるきっかけになることができているとも言えるのではないでしょうか。
ルイス:この気持ちを日本語で直接伝えたいです。先日パラグアイ政府に食糧援助をお願いしたのですが、予算がないから何がでできるか考えてみようと言われてしまいました。しかし、今は何ができるか考えている余裕がないのです。そんな中、ミタイ基金はすぐに対応してくれました。ミタイ基金は、私たちのニーズを理解し、支援してくれます。ミタイ基金と繋がれていることをとても嬉しく思っています。
藤掛:緊急事態のときはできる範囲で支援していきたいと思っていると同時に、その場しのぎの短期的な支援だけでなく、長期的な支援をしていきたいと考えています。中長期的なプロジェクトとして、ネイルプロジェクトを実施しています。
ネイルプロジェクトは、女性たちがネイルの技術を身につけることで、収入増加を狙うプロジェクトのことです。残り一回の講習がありますが、このプロジェクトを通して収入に繋げてほしいと思っています。
ルイス&ジェシカ:ミタイ基金でのネイルプロジェクトによって収入が増え、多くの女性の助けになっています。昨年の6月に修了した女性は、7月からの収入が増加しました。現在はコロナウイルスの影響により、自粛中ではありますが、昨年7月から12月までの収入が増加し、クリスマスや正月を有意義に過ごすことができました。
ルイス:パラグアイでは外出制限が緩和されてきていて、(2020.6.20時点)ネイルプロジェクトを再開できそうです。昨年のネイルプロジェクトの卒業生が、今度は教える立場となって女性たちの収入改善に取り組んでいきたいと計画しています。
藤掛:ミタイ基金としては、現地の状況に応じて支援の仕方を工夫していきたいと考えています。以前の日常を取り戻すというのではなく、新たな日常(ニューノーマル)を作り出していくことを考えながら活動していきます。
Facebookからの質問:フベンスールとして、これからバニャードスールをどのような地域にしていきたいですか?
ルイス:自由に成長発展ができる社会にしていきたいです!
現在は男性は大工などの力仕事に、女性は掃除婦やメイドなどの仕事に就く傾向が強いです。金銭的支援を受けて学費が免除になったとしても、生活を維持できずに夢を断念してしまう人もいます。
やりたいことを諦めることなく、夢や目標を追いかけ続けられるような社会にしたいのです。そのためには教育環境を整える必要があると考えています。健康な体で学びたいことを学び、自分がなりたい職業につけるような地域にしていきたいと思っています。
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配信日から1ヶ月以上が経過し、パラグアイ現地の状況も変化しています。しかし、苦しい状況にあることは変わりありません。これからもミタイ基金では継続してパラグアイの支援を行って行きます。もしよろしければ、下記のリンクからミタイ基金で行っているクラウドファンディングにご協力いただけると幸いです。
文責:服部翼
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