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クレーム対処の処方箋(プロレス風)
最近、職場や街中で年配者からのクレーム事案が増えてきたように感じる。
あら探しを行い、恫喝に近い口調で正論をぶつけ、自分の承認要求と存在意義を満たすことが目的なのでは・・?と思える光景をよく目にするようになった。
誤解のないように付け加えるが、日常接している年配者の方は、気遣いがあり穏やかな性格で、気持ちの良い挨拶を交わせる方々が大半である。
タチの悪いクレームから身を守る3箇条をまとめてみた。
①必殺オウム返し(相手の技を充分受けてからのリアクション)
プロレスの極意です(笑い)
傍若無人な言動にも、うろたえずに落ちついて、「○○が△△ですね」等「相手のキーワード」をオウム返することで相手の言い分を冷静にジックリ聞く。つまり、相手の技を充分受ける。
ここで相手の言動3に対してこちらの返答1ぐらいが望ましい。できるだけ相手にしゃべらせ、怒りのエネルギーを放出させる。下手に「新たなキーワード」(受手の技)で対抗しようとすると怒りを増幅する結果になりがち。
重要なのは、淡々と充分に相手の技を受け、技を咀嚼してそのまま返すことです。
②行間を読む(真意を測る)
相手のメッセージの行間を洞察して、最終目的は何かを探ることが肝要です。ザックリ3パターンに分類します。
Aパターン:賠償
・誠意と言う名の金品を要求(代金無料、追加サービス等)
Bパターン:責任者の謝罪
・担当者でなく、上席(社長、店長等)の直接謝罪、謝罪文書の要求
Cパターン:自己実現
・暇でアラ探しをして、相手の非を説教すること自体が目的
③「オチ」を探る(組織としての落としどころ)
相手方は即断を求めてきますが、担当者だけで即断することは厳禁です。
組織として「絶対に譲れない一線」を明確にして、それを死守するためにどこまでの「譲歩カード」を切るかを判断し、毅然とした態度で交渉することが必要です。
この段階で、上席者の対応が始まるのが望ましいです。(そこまでは担当者が引受ける)
④まとめ
①オウム返し(これで時間を稼ぐ)
②行間を読む(俯瞰する冷静さが必要)
③オチ(自己判断厳禁、組織としての落としどころ)
感情的になってしまうと、自分の失敗に責任を感じて、涙しながら謝ることになりかねません。
以上、理不尽なクレームから身を守る3箇条でした。
⑤あとがき(2020/04/26追加)
他者との会話においても
①充分な意見の受止め(すぐにボールを打返ししない)
②相手方のキーワードから行間を読解く(配球の意図を読む)
③オチを探る(決め球を絞る)
以上、野球の極意となりました(笑)