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7YEARS -(後編)2018→2022

 2018年。翌2019年にリニューアルオープンを控えた籠田公園の運営段階への市民参加を巡り、天野さんのご用命で僕も関わることになった。どちらかというと、2014年から2017年のQuruwaまちづくりは、地区外にいながらにして中心部に思いをもつ市民層、市民事業者層が強くコミットしていたため、地元住民の関わりが薄い状態にあった。そこで、地元住民の皆さんと膝を突き合わせて「うちらの公園、どうする?」みたいな地味な、しかし着実な自治的まちづくりへの着手が始まったのはこの頃だ。
 この「うちらの公園、どうする?」みたいなワークショップ(正しくは、新しい籠田公園とどうかかわる?ワークショップ」)から、「久しぶりに盆踊りでもやりたいね」というつぶやきへの共感の輪が生れ、実際に30年ぶりとなる盆踊りが復活し、これに関連して「籠田公園周辺7町・広域連合会(以下、7町連合)」という町内会連合(3学区をまたいだエリアマネジメント団体)が組成した。と同時に2019年に籠田公園がリニューアルオープンして以降、まちの雰囲気も変わった。その後2022年に至る4年間において、毎年10店舗程度が新規出店する(しかも若いオーナーたちがかじ取りをするセンスのいいお店)活力あるエリアに変貌していった。
 さらに、7町連合を巡り、担い手の高齢化への危機意識が広がる中、地元の町内会長から出た「まちの若手を集めて3回くらい話し合えば、後は何とかなる」というフワッとした構想の下、りたが企画運営した「籠田公園周辺7町・広域連合会・次世代の会(以下、次世代の会)ワークショップ」が始まり、いつの間にか、月例会的な展開になっていった。その挙句、プロジェクトベースで「空き家対策、高齢者の生活支援、イベント、持続可能な社会、景観などの各種分科会」が沸き起こっている(同時に、りたはまちづくりファンドの検討にも着手)。今や次世代の会の事務局的な役割も地域主導となり、りたとしてのエリアマネジメント支援は終わりの時を迎えた。
 このような2015年から2022年まで7年(りた第2期)を経た。そんな頃、ある連絡が届いた。

2023→
 井澤先生(名古屋学院大学教授、都市政策/三矢にとって名古屋工業大学の大先輩であり、名古屋地方の都市計画・まちづくりの大先輩でもある)からだった。「僕、今年度で定年やねん。大学で求人も出るから考えといてー」とのこと。
 2012年に名工大で三矢が特任研究員になる際、採用を決めてくれた当時のセンター長(大貫徹先生/元名古屋工業大学教授、比較文化)から「三矢君は大学教員になるという道もあるのでは」と会うたびにお声掛けいただき、故・延藤先生からも生前「三矢君は大学の先生にならなあかんよー」と発破をかけてもらうこともあった。遡ると、東京から岡崎に呼んでくれた元・岡崎市職員の神尾さんからも、2004年当時「岡崎でしばらく頑張ってもらった後は大学の先生にでもなってもらわないとなあ」と言っていたし、2022年にも神尾さん(再任用職員としてりぶらに勤務中)に会った際「まだ大学の先生にならんのか」と声をかけられてもいた。
 そのような状況もあり「社会が今、自分に求めているのは、大学教員として、まちづくりの人材育成に関わることかも知れない」という意識も高まっていた。これも一つの機会と思って応募した。
 結果、名古屋学院大学現代社会学部の教員(准教授)として働かせてもらう栄誉を得た。ここまでを振り返ると「1999→2006 りた設立」「2004→2011 りた第1期」「2015→2022 りた第2期」と要所要所で7年の節目があることがわかる。こちらが意図したものではない分、不思議な一致だ。

 ということで、とても長い前置きになってしまったのですが。2023年4月から、大学教員という肩書を引っ提げて、引き続きまち育ての研究・実践に勤しむ所存です。どうぞよろしく!

※このコラムは、名古屋学院大学現代社会学部・三矢研究室からお届けしております。

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