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私の好きな北海道の風景 二風谷コタン(平取町)・ウポポイ(白老町) - 華のおんなソロ旅

 アニメ版ゴールデンカムイを観ていて北海道の先住民族、アイヌ文化に関心を持ち、ネットで検索をしていたら二風谷(にぶだに)コタン(平取町)とウポポイ(民族共生象徴空間白老町)を巡るバスツアーがあることを知った。「アイヌ文化拠点交流促進事業」として国の助成を受けているだけあって、1日中の内容でも旅行代金が格安なのである。一度は行きたかったところなので、絶好の機会と申し込みをした。

 札幌市内から、新千歳空港から、びらとり温泉から、と参加地により旅行代金が分かれている。私は札幌市内から、昼食とウホポイ入場券が入ったコースだったが6500円。バス乗車のみなら、2000円・3000円という超お得である。一日移動で乗った専用車「セタプクサ号」(アイヌ語ですずらんの意味)は、20人限定で広々としていて、乗り心地は快適であった。毎年車両のアイヌ文様と色が変わるという。

後部が一番苦心したとのこと
右側 川奈野利也 氏の作
左側 伝統工芸家 髙野繁廣 氏の作

 札幌市内から新千歳空港を経由して2時間半ほど走り、平取町へ。まず、びらとり温泉で45分間の昼食だが、せっかく温泉に来ていて入らないでおく手はない。食事を早々に平らげ、日帰り温泉料金を払って15分間の入浴。露天風呂にも根性で入った。天候もよく、もう少し入っていたかっれけれどまたの機会に。

入り口もアイヌ文様
温泉入口で
館内


昼食はびらとり和牛焼肉丼 ニシパの恋人

 温泉を出発して二風谷コタンはもう目の前である。ここでは110分と時間はたっぷりある。日ごとに代わるらしい町歩きガイドの方に引率され、30分ほど要所を廻り、あとは自由散策。アイヌの家「チセ」や「二風谷アイヌ文化博物館」内、「アイヌ文化情報センター」を廻り、「アリキキ」というカフェで一服。思っていたよりも早く廻れた。

二風谷アイヌ文化博物館
工芸のチセ
工芸のチセ
チセ側の入口
自販機も凝っている
小熊を入れておく檻 ヘペレセツ 各家の戸外にある
熊送りについて 博物館内で
博物館内で アイヌ伝統のイタ(盆)も
チセ
沙流川に降ろして乗り込む 硬くて重い
チセ内
カフェ アリキキ
構内で
チセ内 家族の座る場所は決まっている 奥が主
二風谷工芸館
チセ内で 囲炉裏の上部
博物館内で
囲炉裏
カフェでビスタチオのアイスをいただく
博物館内で
貝澤 徹氏作のイタ(盆)
コタン内案内図
博物館内で 映画の出演者も訪れたようだ
チセ内で

 国道を挟んで反対側には、民芸店や「アイヌ工芸伝承館 ウレシパ」などがある「匠の道」を通って、「萱野茂 二風谷アイヌ資料館」は少し奥に入っていくのだが、せっかくの機会なので訪問。国会議員でもあった、故・萱野茂氏が提供して、アイヌだけではなく世界の先住・少数民族の資料を多数展示しているが、場所が奥まっているからか訪問者がいないのはちょっと残念である。

アイヌ資料館前にある縁結びの石
石の由来
萱野茂氏の書斎
アイヌ資料館で
アイヌ工芸伝承館
ウレシパ内 アットゥシ(織物)
民芸館側の入口

 再集合してバスに乗り、今度は1時間半後に白老町ウポポイへ。時間90分は短いところ、「体験交流ホール」で20分間の伝統芸能のショーを鑑賞する予約がされていて、観終わるともうほとんど時間はない。急いで「国立アイヌ民族博物館」に入るとシアタープログラムに誘われて20分間。これは、もう一回ゆっくり来てね、ということか(笑)。そうそう来られない人もいるのだが。「集合時間厳守」と厳命されていて、バスのいる駐車場まで結構距離があるので冷や汗ものだったが、アイスクリームを買ったり、ゴールデンカムイのグッズを買いこんだりしている乗客もいて恐れ入った。まあ、私も自分の「推し旅」なら、根性で結構頑張るのだが。

博物館2階から ポロト湖
いざないの回廊
ウポポイ入口
博物館入口
ポロト湖に近寄って

 バスに乗り込み、1時間半ほどで無事札幌市内に戻ってきた。大変楽しいい一日だった。この企画は今年は7月25日から8月31日はウポポイ休業日を除く毎日、9月1日から9月16日は土日祝のみ運行しているので、関心のある方は参加されてみてはいかがだろうか。乗客はどこから来たのか自己紹介をしたのだが、道内ではなく遠方からの方が多かった。よくこのツアーを見つけたものだと思う。公の事業で長めのアンケートがあったのだが、そこに「今後、代金が上がるとしたら妥当な額は」という設問があったので、今後の値上げは必至と思われる。早く行かれた方がよろしいかも。

 そのアンケートにもあったのだが、アイヌ文化への理解と関心はたしかに高まった。ただ、私がゴールデンカムイを観ていて一番惹かれたのは実はアイヌ料理アシリパや不死身の杉元たちが食しているジビエの美味しそうなことといったら。またまた出ました「食への飽くなき情熱」である(笑)。そこで近日中に食しに行こうと計画しているので、「ヒンナヒンナ」(アイヌ語で「美味しい」)報告をどうぞお楽しみに。