スネーク満床【#毎週ショートショートnote】
若いころ大好きでおそらく全盤聴いているお題なので参加してみます。
(今回は曲はありませんwww🍵。)
フリークの方も多いと思うのでネタが被ったらごめんなさい。
「ねえ、遅くなっちゃったね?」
彼女の名は細野晴美。
酢音育マンションという奇妙な場所に住んでいる。
「まあいいじゃないか僕たちが付き合い出した記念日なんだから。」
伊良部正人は信号待ちで煙草に火をつけようとした。
「私の前でたばこはやめて!って前から言ってるでしょ!」
「ああ、わかったわかった。ごめん。くわばらくわばら。」
「なによそれ!」
「だって君を怒らせたら怖いから・・・。」
と、そこへ彼女のスマホにコール。
「小梨克也って誰だよ?」
「仕事の付き合いよ。こんな時間だからもう出ない。」
「わざと出ないで切ろうとしてないか?」
「そんなんじゃないよ。仕事のことなんか今夜はもういいだけよ。」
「飯でも寄って帰るか?あそこに大衆食堂があるよ。」
「カフェじゃなくて食堂なの?そんなのヤダ!」
「じゃあ、他にゆっくりできるところでも探すか?」
「そうね、このまま帰りたくないわ。」
「あそこになんか灯りがあるよ。あっちに行ってみるか?」
二人を乗せた車は田んぼの向こうにぽつんとある建物へと消えていった。
看板のネオンが古めかしく点いたり消えたりしている。
「ホテルニュー越谷(こしがや)」
満床でなければいいのだが・・・
ではまた。
みなさんにいいことがありますように。