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静岡地検沼津支部は、同僚の女性のブーツに毒物を塗って重傷を負わせたとして、静岡県警に殺人未遂容疑で逮捕された会社員を傷害罪で起訴した。同支部は、傷害罪に切り替えたことについて「殺意を立証する証拠がそろわなかった」としている。
起訴状などによると、深沢被告は昨年10月、静岡県小山町にある勤務先の研究所で、40代女性のブーツの中に注射器を使って毒劇物法で毒物に指定されている「フッ化水素酸」を塗り、右足の指先がただれるけがを負わせたほか、12月にも同様の手口で女性の左足に重傷を負わせたとしている。
深沢被告は静岡県警の調べに「ブーツに薬品を塗ったが、殺すつもりはなかった」と供述していた。
フッ化水素酸は勤務先で実験用測定装置に付いた薬品の洗浄に使われており、深沢被告は保管庫の鍵を1人で管理していた。

日経新聞

多くのハラスメント行為は、加害者、使用者の損害賠償責任の問題となるが、犯罪行為となるものもある。
職場でのハラスメントが刑事裁判で処罰された事案です。
某化学研究所の男性職員が、同僚の女性職員に対して好意を抱いていた冷たい態度をとられたと感じ、憎しみの感情から、嫌がらせをすれば職場を去るだろうと考えて、フッ化水素酸を女性の靴の中に塗り、治癒の見込みのない左足5指を切断させる重傷を負わせた。このハラスメント行為は障害罪に問われ、懲役7年の刑に処せられた。このような事例は、刑事事件としてカラーが優先されるので、行動されるので、企業内のハラスメント問題という視点が見逃されがちになる。

『フッ化水素酸』は毒物で、法令で鍵付の保管庫での保存を義務付けられている。
報道では、「深澤容疑者は容疑を否認していますが、彼が『フッ化水素酸』の管理を担当し、事件当時に通常ではない不自然な減り方をしていたことも確認しています。また、昨年10月も今回と同様に、女性が退社時にブーツに履き替え退社しようとした際、足先に違和感を覚え病院へ行っており、足先がただれて1カ月の重傷を負っている。そのときは右足、今度は左足で、同一犯だとすれば非常に悪質です」
とも言っている。

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