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【日本古代史】連載その31:海を越えてやって来た神々―呉・傾国の超美女(西施)と、その弱点

呉国の滅亡に成功した西施の弱点は足にあった‼ 

 傾国の美女(けいこくのびじょ)とは、国家元首が寵愛にかまけて政治を疎かにしたため、その国家が崩壊に至った女性をいう。傾城傾国(けいせいけいこく)の故事成語で知られる。
 中国でも有名なのが、楊貴妃。日本でも、額田王がよく知られている。
【前漢の李延年】
『北方に佳人有り 絶世に而て獨り立つ 一たび顧みれば人の城を傾け 再び顧みれば人の國を傾く 寧ぞ傾城と傾國を知らずや 佳人を再び得るは難し』
白居易の長恨歌もよく知られている。
 すでに呉王夫差との関係を見て来た美女『西施』。
越王勾践が、呉王夫差に、復讐のための策謀として献上した美女たちの中に、西施がいた。貧しい薪売りの娘として産まれた施夷光(西施の本名)は谷川で洗濯をしている姿を見出されたといわれている。策略は見事にはまり、夫差は彼女らに夢中になり、呉国は弱体化し、ついに越に滅ぼされることになる。
 しかし彼女たちにもそれぞれ一つは欠点があったと言われる。
西施の場合は大根足であったとされ、常に裾の長い衣が欠かせなかったといわれている。逆に四大美女としての画題となると、彼女が川で足を出して洗濯をすると魚が泳ぐのを忘れて見惚れてしまうという俗説から「沈魚美人」とあてられる。


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