新刊:古代年号の迷宮(その1):石上神宮七支刀【泰和四年】は【嘉平四年】、最古の仏像は飛鳥大仏ではなかった⁉
古代年号を巡る研究結果によって、多くの誤りの『通説』が流布されている。
その中でも、よく知られているのが『石上神宮七支刀』である。
この年号の解釈を巡っては、『泰和四年』(369年)とする『俗説』が世にはびこってしまっている。
しかし「日本書紀」にも記されている内容を正確に読めば、
【泰和四年】(369年)説は、明らかに誤り
であることが分かる。
実は、この誤りの背景には、根深い偏見(思いこみ)がある。
・「日本書紀」の年号記述は正確ではない
というものである。
この偏見の根拠が、
・天皇長寿は誇張であり、天皇の歴史を古くみせるため
という、根拠なき「邪推」に基づいている。
この「邪推」については、次稿で述べる。