第3報:ピラミッドの謎に迫る…その内部は驚くべき居住性を確保した構造だった
ピラミッドは、その建築素材についても驚くべき工夫がなされていた。
これはピラミッド内部の居住性を確保する優れた技術です。
大きな石材同士はモルタルで接着されていたが、ギザのピラミッドでは石灰モルタルが使われて目張りされている。
石灰モルタルは人と自然に優しい建材である。石灰モルタルの表面には、スポンジのような小さな穴が開いている。この小さな穴は湿気を取り込んだり吐き出したりするので、余分な湿気を吸収する一方で、乾燥した時には溜め込んだ湿気を放出する。
石灰モルタル自体が自然に湿度を調節するので、結露を抑えてカビの発生を予防するだけでなく、室内の乾燥も防いでくれるのです。例えば良好な居住環境を整えてくれる格好の素材が使われていたのである。
石灰モルタルの原料である消石灰は、二酸化炭素と結びつくことで石灰岩に変化する。何十年もかけてゆっくり二酸化炭素と結びつくため、年々強度が増していく。長い時代を睨んだうえでの建設だった訳である。
この石灰モルタルは、皆さんご存知の『白鷺城』とも言われる『姫路城』の外壁にも使われ、美しい白色を見せてくれています。
どうですか?
紀元前にもこのように人に優しい建築物『クフ王のピラミッド』でした。
これだけで驚いてはいけません。
まだまだピラミッドには多くの驚くべき秘密があります…続報にて。