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ウマ娘プリティーダービー ーロード・トゥ・スコーピオー

v1.0、全日程終了。お疲れさまでした。

ここ数ヶ月それなりに時間を費やしているアプリゲーム、ウマ娘プリティーダービーにおける月例ユーザー大会「チャンピオンズミーティング(CMTG)」の11月開催大会、スコーピオ杯向けに調べた事や目標、経過何かを記載していく。

ヘッダーの画像は公式アカウントのtwitter投稿より引用しています

プラチナを獲得した10月ライブラ杯の記事はこちら。

前知識として、開催履歴

直近何か月か分の月例大会の概要について記載する。

8月レオ杯 / 宝塚記念 / 阪神芝2200m(中距離)
9月ヴァルゴ杯 / マイルCS / 阪神芝1600m(マイル)
10月ライブラ杯 / 菊花賞 / 京都芝3000m(超長距離)

「ウマ娘」内のマイルチャンピオンシップ(マイルCS)は京都開催だが、2021年は現実で阪神開催のため、それにヴァルゴ杯は合わせていたのでは、と言われている。

いざ、天皇賞(秋)

東京2000m(中距離/根幹距離)、秋、左回り

(私は今月ようやく気付いたのだけれど)毎月1日の条件公開が過ぎ、ヤマを張っていた秋天ターゲットの育成が始まった。

雨・重の馬場条件はCMTGs通して初となる。

# 抑えておくべきコース概要

詳細なレースデータは企業系攻略wiki、GameWithを参考とする。

スクリーンショット 2021-10-22 043752

天皇賞(秋)詳細レースデータ

このレースデータには現れていないが、実際には最終直線に入ってすぐから2つ目の登り坂(高低差2m)がある。画像は坂系のスキルの発動位置が最初の登り/下りのみというレース仕様のためと思われる。

# 「最終コーナー」の中ほどから「終盤」が始まる高速馬場

終盤の加速周りの仕様についてはルネさん(@renekuroi)の記事が詳しい。

【ウマ娘】どの終盤加速が強い? 各G1レースの終盤開始地点まとめ│ウマ娘ラボ

条件公開後、叩き台を育成・試走した所「最終コーナー」で発動する固有スキルに関しては所持者本人が発動する分には終盤以降に十分な効果が及ぶ事を確認できている。

今回のコース上では効果時間5秒と仮定して逃げ・先行が発動した場合、「終盤」に含まれるのはざっくり計測で1~1.5秒程度。継承では加速スキルに関してほどんど効果がないが、逆に言えば速度スキルでは継承で得られる効果がそのまま得られると言っていい。

整理すると、最終コーナー速度スキルは固有スキルの本人/継承を問わず有効で「終盤」前の位置上げに使える。より高い速度からスパートを切れるため疑似的に終盤加速スキルを発動したような作用もある。最終コーナー加速スキルは固有スキルを持つ本人だけが有効でスパート時最速で効果を発揮する加速スキルに数えられる。

固有スキルの受け入れ自体は広いコースと言えるため、選出の可能性はより多くのウマ娘に与えられるコースと言えそうだ。

# 展開系コーナースキルは序盤のポケット出口

展開系スキルの内、コーナースキルの発動位置はコース設計で決まっている。

東京2000mの場合は2コーナー発動と序盤~中盤の変わり目だ。いわゆるポジションキープ区間のため、逃げを追う作戦では速度を上げた後に位置取りで後退しないためにバックストレッチで発動する速度スキルをしっかり要求される。

「終盤」前に逃げウマ娘との距離を詰めたりする様な用途を期待しにくいのは8月レオ杯と同様。

# 坂スキルの位置はポジションキープ区間の終わり際

坂スキルが発動する最初の登り、下りはいわゆるポジションキープ区間の終わり際(およそ830m地点)を跨いでおり、登りは終わりのやや手前、下りは終わりのやや後になる。

登りの速度スキルがポジションキープに対する脱出効果があり位置上げに貢献しやすいが、下りでも中盤速度スキルとして計算できる。それぞれで発動する回復スキルに関しては言うまでもなく発動すれば確定で中盤回復になるため非常に有効と言える。

グレードリーグ、出走です!

’21 11/23、開幕。

# まずはお披露目、ラウンド1

ライブラ杯からの積み上げを試す機会となるラウンド1。

ルームマッチは実際には当たらないラインの相手とマッチする可能性もあるため、ラウンド2は決勝で勝つための不足を確認する重要な最終チェックの期間になる。過去のCMTGsを振り返ってもラウンド1/2では出走するウマ娘の幅自体が大きく変わっている。

ラウンド1はややTier落ちになりそうなウマ娘や編成が勝率に与える影響を確認したり、決勝には出しにくいが育成したお気に入りを出走させるお披露目の場でもあるので余裕があるうちの独特の空気も楽しんでおきたいところ。

まずは1日目、ラウンド1は軽く抜けられるとタカをくくって逃げ2・先行1の3枚エース編成を出したところ、デバフ枠を出してくる相手がちゃんといてあわや負け越し。差しウマ娘へのけん制としてデバフネイチャを1枚入れるとはっきり安定感が増すので、デバフ枠1枚ははっきりと出し得か。

2日目、デバフ枠2枚編成を中心に試走。基本的に差しウマ娘の末脚を「八方睨み」で止めつつ逃げには「独占力」を当てに行く意図。エース単騎は本戦想定だと今回はじめて試した。

金回復スキルの不発等での失速やスパートで前が詰まるパターンを除けば基本的に数馬身差の勝ちになる。

# ラウンド2・Aグループ、いつにも増して成績は不安定

エース単騎中心で挑んだところ、スタミナ不安に悩まされてラウンド2通算23-17。これまでのCMTGsに比べても一等奮わない結果ではあった。

先行エース単騎の負けパターンは不調を除けば逃げが不在か居ても力が足りずに固有が出ないとか、加速時の位置が悪く逃げウマ娘に突っ込んでしまったり。ゴールドシチーが複勝を外したのは3日目で1度だけなので絶好調固定では十分と見る事もできる。

4日目を考慮するとタイキシャトルのエース単騎は固有が出なかった場合の力がやや不足していると考えた方がいいかもしれない。いづれにせよ勝率自体は逃げ・先行エースを1枚づつ出した時の方が良い。

デバフ2枚編成でのいけるいけないがもう少しはっきりと結果に出ていれば良かったのだけれど、絶好調固定なら行けなくもなさそうというのが悩みどころ。ルームマッチ、練習の結果から「独占力」を取らないと逃げを差し切れない場合があり、「八方睨み」を取らないと差しのワンチャンスを許す場合がある事は分かっているので決勝の編成が難しい。

# 決勝ラウンド・Aグループ、因果応報、作戦で勝って勝負に負け

決勝に送り出したのはタイキシャトルを先行エース単騎に据えたデバフ2編成。脇を固めたのは差しウマ娘の脚を切るナイスネイチャと、先行に強く当たるグラスワンダー。

「独占力」の効果は周知されていてラウンド1からデバフ枠はちらほら見えていたが、ラウンド2では明確に「独占力」と「八方睨み」の撃ち合いが勝敗を分けていた。

手持ちの殿堂入りウマ娘からだとデバフ枠で一番完成度が高いのはナイスネイチャなので、差しウマ娘の足切りに採用するのはほぼ確定。先行エースには固有スキルが出しにくいメンバーでも勝ちを狙える様に基礎ステータスで上回るゴールドシチーの選出を予定。最後にグラスワンダーの枠で2枚目のエースとして逃げにマルゼンスキーを出すかどうかが悩みどころだった。

が、出走登録のタイミングで夕方から異常な眠気に襲われ仮眠から起きた頃には時すでに遅し、予選ラウンド最後の編成で決勝へ。出走したタイキシャトルは状況別の勝率がゴールドシチーより優れている部分もあったのだけれど、「円弧のマエストロ」不発パターンを引いてしまい最速でスパートができず3着。チーム成績2位に終ったが因果応報ここに極まれりである。
(スタミナが足りていれば「ヴィクトリーショット!」と同時に「貴顕の使命を果たすべく」が出るはずで速度を上げた状態で「終盤」に入れるが「貴顕」が出たのは最終コーナー出口。。。)

少なくとも自分がマッチングされる決勝メンバーでは、デバフ2枠は優位に立てると読んで、実際に先着したマルゼンスキーはおさんぽ、セイウンスカイも「アングリング×スキーミング」が出たにしては加速がのっておらずスタミナ不足に陥っていたはずで作戦レベルでは勝っていたはず。


「敗因はこの私‼ 幣舎の選手たちは最高のレースをした‼」(画像略)

MTGの後に、アフターライブ

アフターライブはエース格として頑張ってくれた4人で「Special Record!」。
(4人中央に出せる曲がもう1曲欲しい)

スコーピオ杯総括。

今回は久しぶりにがっつりと逃げウマ娘の育成に取り組み一定水準以上のマルゼンスキーを育成した。水着マルゼンスキーを決勝に送り出して逃げ1先行1デバフ1の編成で挑んでいれば、今回のメンバーでは十分に1着を取り得ていたはず。毎度最終的には頼っている先行エース枠もラウンド2終了までゴールドシチーとタイキシャトルで悩む程度には選出が難しく、手持ちの範囲ではレベルの高い育成ができた。

出走させたメンバー以外でも、ステータスや適正が及ばなかったが先行エース枠でシンボリルドルフ、メジロマックイーン、差しエース枠でゴールドシチー、スペシャルウィーク等々、エース枠だけでも幅広い育成が試行できた良い月だった。

反省点は単騎エース編成で挑むにはスタミナ不安のないスピードパワーに寄せた育成が必要で、そのための因子作りが不足していた事だ。結果としてスタミナに余裕を持たせるためには上振れに頼らざるを得ず、編成の強みが活き難くなっていた。

次走、12月CMTGは恐らく中山2500m、競馬をやらない人でも知っている有馬記念と目される。プラチナを取った10月ライブラ杯のメンバーでもステータス的には十分戦えそうだが、また新しい編成を模索しつつより上の育成を目指したい。

補項: 幣舎育成状況

CMTGsでプラチナ獲得を曲がりなりにも目標にするなら、育成を有利にする因子作りをおろそかにできない。

条件公開週である11月1週目まではレース用には試走のための叩き台育成に留め、地固め、中距離因子の用意にフレンド育成枠を割き、それ以外の育成でデバフ枠を仕込んだ。

# 「地固め」因子の親育成出来

今回は逃げエースの育成も前向きに試行して活きたいが、挑戦するならほぼ必須になるスキル「地固め」の取得率を上げる因子作りが必須になるのでまずはここから。及第点に届かなければ逃げ育成を諦める所だったが、自前の育成としては及第と言える親がどうにか間に合った。

親に使える青2地固め2アオハル3の24勝ミホノブルボン
ここから [エレガンス・ライン] メジロマックイーンに更に因子を継承してエース育成へ

# デバフ枠の準備「独占力」2枚、「八方睨み」1枚

「独占力」の強さから、1枚エースも有望なので余裕のあるうちにデバフ枠を仕込んでおく。

手持ちの「独占力」デバフは逃げウマ娘への当たりを確保できているが、追込はともかく差しウマ娘の一発力を軽減しておく事を考えると本当はもう数段上の育成をしておきたい。

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レオ杯で出したデバフタキオンと、新育成したデバフグラスワンダー、デバフナイスネイチャ。
アグネスタキオンは先行への当たりが弱く、グラスワンダーは逃げへの当たりが弱い。「独占力」2枚の場合は相互補完になるが、ナイスネイチャと組ませる場合にはメタゲームからどちらを出すか考慮が必要。

スコーピオ杯開幕初日、決勝向けにデバフ因子を回していたところナイスネイチャを更新

# [ワイルド・フロンティア] タイキシャトル / [秋桜ダンツァトリーチェ] ゴールドシチー育成

先行エースの育成枠。

最終コーナー加速の有効を確かめるためにタイキシャトル育成から着手。手持ちの因子の都合で上振れがそこまで期待できなかったが一応及第以上が育成できた。ステータスの上限を越えるための「秋ウマ娘」「左回り」が取得できておらずどうしても速度負けする事がある。

叩き台育成の段階で最終コーナーでの加速が見えていたため、 元々予定していた [エル☆Número 1] エルコンドルパサーの育成は余力次第というところまで後退した。

その後引けて育成できた先行ゴールドシチー。ステータス、スキル的には十分エースを担えるはず。こちらも「秋ウマ娘」「左回り」が取得できておらず、やや苦肉の策として余ったSPを「外枠得意〇」に充てた。

固有の発動条件がタイキシャトルより厳しい分安定感を欠く印象はあるものの、ステータスとスキル自体がある程度揃っているので本戦の成果に期待する。

# [ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキー / [サイレントイノセンス] サイレンススズカ育成

エース育成としてはもっともハードルが高い逃げエースの育成に今回は挑戦した。

育成できれば最強格と見込んだ [ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキーが2枚、1枚目は距離適性と地固めがついたものの緑スキルが足らず、ステータスももう一叩きが足りなかった。2枚目はステータスが伸びたものの狙っていた地固めはつかず展開スキルも不足気味。

地固め自体は展開系のコーナースキルを積めているので最速発動でなくとも恩恵があった。ポケットを出るコーナーまでが「序盤」になるので、そこで速度スキルから地固めに繋げるため加速スキル分距離を稼げる。ルームマッチ上は2枚目のマルゼンスキーよりも1枚目が勝率を上げている。

夏に運よくマルゼンスキーを引けたものの、「地固め」をつけるのが厳しく採用を断念していた。

キャンサー杯で「地固め」をつけた [あぶそりゅーと☆LOVE] スマートファルコンの育成に挑んだが、距離適性、スキル、基礎ステータスを他エースを出し抜けるレベルに育成できず最終的にエルコンドルパサーでプラチナを取った。

アオハルシナリオがエース育成の本流になってからはサポートカードでスキルを取得させるのが難しくなっていたが、それを補う「因子」の用意が不足していた。

オグリキャップの不在と逃げエースの育成ハードルに負けて8月レオ杯、9月ヴァルゴ杯と自信のあるエースを送り出せていなかったためここ1月多少は「地固め」因子の下積みを続けてきた。11月スコーピオ杯では手持ちから決勝を取れるという自信を持ってエースを送り出したいというモチベーションがあった。

現時点での概ねトップと思える育成ができたので、因子作りから積み重ねてきた甲斐はあっただろう。

逃げ2のダブルエース枠として育成した [サイレントイノセンス] サイレンススズカ。補正を活かして根性を多めに積んでいる。これで自分の中の見積としては(最速でスパートするためのスタミナが残っていれば)スタミナ700相当の計算。中距離適正はついていないが、「秋ウマ娘」「左回り」が両方◎でついているためピッタリS相当。

集中力込みなら地固めが最速発動することや根性が多めでスタートに優位があり、中盤辺りまでは先頭を駆ける事ができる。展開上ハナでスパートを切れた場合の安定感はマルゼンスキーに勝る。固有スキル「先頭の景色は譲らない…!」で最終直線の速度を上げられれば [あおぐもサミング] セイウンスカイに負けない爆発力を得られる。

# 差しウマ娘エースは諦め気味。。。

差しウマ娘に関しては [秋桜ダンツァトリーチェ] ゴールドシチーで中盤から位置を上げていく型の育成を試行しているが叩き台も含めて難航中。「独占力」枠を兼ねた後方一気型はルームマッチ上で他チーム含め成果が見られず今回は労力に対する旨味が控えめと判断、放棄している形だ。

複数の要素が噛み合ったときだけ、状況により逃げ/先行を差し得る、というのが現在のメタゲームにおけるマイル/中距離レースでの差しウマ娘の立ち位置で、逃げエースの育成が十分でない場合チャンスを広げるには他に方法がない。今回は逃げ/先行のエース育成が一定水準を越えているため、差しウマ娘の枠はデバフ枠に振り切っている。

補項: 東京2500m、終盤スキルで差をつけるには

# 最終/終盤コーナー加速で最速の加速を決めよう

最優は「終盤」にコーナーが僅かにでも掛かっていれば最速発動が約束される終盤加速スキルなのは変わりない。ただし、「レッツ・アナボリック!」については後述の理由でスコーピオ杯ではこれまでより相対的に価値が下がる。

アングリング×スキーミング(セイウンスカイ固有、先頭のみ)
レッツ・アナボリック!(メジロライアン固有、9人条件下6位のみ)

最終コーナー加速スキルに関しては、固有スキルの所持者本人が発動する場合は効果が終盤以降にかかる事を確認できる。

紅焔ギア/LP1211-M
(マルゼンスキー固有、9人条件下5位まで)
ヴィクトリーショット!
(タイキシャトル固有、9人条件下3位から5位まで)

発動タイミングがやや不安定であるものの、最終コーナーで条件を満たすと発動する加速スキルは「ヴィクトリーショット!」同様「終盤」以前に発動すれば効果が大きく、許容する区間自体はより長めになるため有望である。

コンドル猛撃波(エルコンドルパサー固有)
GET DOWN(ゴールドシチー固有、中団で競り合い条件)

この理由により注目されたのが11月に新衣装で登場したゴールドシチーである。

順位条件が厳しい分、発動すれば継承でも常に最速の終盤加速であるという価値を持っていた「レッツ・アナボリック!」と比較して、「GET DOWN」は先行や位置を上げるタイプの差しで運用可能なので対応する作戦の幅が広い。そのためゴールドシチー本人はメジロライアン本人よりも選出しやすくなっている。

コーナー、直線を問わない「終盤」が条件のスキルとして固有/差し専用スキルに加えて「アオハル点火/燃焼」がアオハル杯シナリオ実装から登場している。9月ヴァルゴ杯ではシナリオのリリースタイミングもありあまり見かけず、10月ライブラ杯では直線一気の存在で注目が薄かったが、準最速級の加速スキルになり得る存在として念頭に置いておきたい。

差し切り体勢/乗り換え上手(差し、9人条件下6位から9位まで)
アオハル点火・力/アオハル燃焼・力
アオハル点火・根/アオハル燃焼・根
I Never Goof Up!(メイショウドトウ固有、中団以降から追い抜く)

直線で発動するスキルは、有効だった7月キャンサー杯(マイル)から終盤コーナーの長さが伸びていた9月ヴァルゴ杯(マイル)で先行ウマ娘が苦戦を強いられる原因になっていた。加えて、今回は最終コーナー速度・加速スキルを固有で持つウマ娘が活躍できるため発動タイミングも4番手と厳しい。

ブランチャ☆ガナドール
(エルコンドルパサー固有、9人条件下2位まで)
ひらめき☆ランディング
(マヤノトップガン固有、最終コーナー前の方で競り合い条件)
直線一気/迫る影
(追込)

# 最終コーナー速度スキルが「終盤」前の追い上げで有効

最優は発動位置が1ハロン(200m)固定のスキル。中距離としては比較的短い2000mで、「終盤」の距離が相対的に長くなるほど不利な系統だがここでは文句なし。

勝利の鼓動(オグリキャップ固有、前方2位以下)
カッティング×DRIVE!(ウオッカ固有、前方2位以下)

最終コーナー速度スキルは継承時の固有スキルの効果時間がちょうど「終盤」前の追い上げで効果を発揮する。本人が使用する場合効果時間だけでなく量も継承より大きい為ロスはあるものの効果はある。また、より高い速度でスパートに入れるため疑似的に加速スキルの様な効果を得られる側面を伴う。

貴顕の使命を果たすべく(メジロマックイーン固有、9人条件下5位まで)
他 ...

最終コーナーを抜けて即発動するタイプは事実上の終盤加速になる状況を産む固有スキルが多い為、継承では基本的に有効と見れそうだ。

汝、皇帝の神威を見よ
(シンボリルドルフ固有、「終盤」に3人追い抜き条件)
先頭の景色は譲らない…!
(サイレンススズカ固有、先頭かつ数馬身差で抜け出している事)
G00 1st.F∞;
(ミホノブルボン固有、出遅れ・掛かりなし条件)
他 ...

備忘として8月レオ杯と比べると最終直線の坂の位置に差がある事に言及しておく。8月レオ杯においてはゴール前200mが坂で、そこを高いパワーの基礎ステータスとゴール前加速で速度差をつけ逃げウマ娘を差し切る先行オグリキャップが有力なメタゲームだった。一方で11月スコーピオ杯の坂は最終直線入って直ぐ。ここで速度に差をつけられるよう仕込んでおくと効果的な可能性はある。

補項: ウマ娘・作戦をTier分け

「終盤」の加速スキルとして、終盤コーナー加速スキル以外に本人の固有スキルであれば最終コーナー加速スキルが最速発動と同等の価値がある事。そして最終コーナー速度スキルも疑似的に「終盤」の加速を補助する事から幅広いウマ娘の固有スキルが有効になっている。そのためメタゲームの多様性は高い。

# まず念頭に置くべきTier1

## ザ・トップメタ、二大逃げウマ娘

[ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキー
[あおぐもサミング] セイウンスカイ

メタゲームの始点は今回も「アングリング×スキーミング」を取れる逃げウマ娘を育成できるか」そして「アングリング×スキーミングを発動した逃げを捕まえられるエースを育成できるかどうか」からになる。

逃げウマ娘が初速で圧倒的優位を得られるスキル「地固め」で築いたリードを「グッときて♪Chu」「アングリング×スキーミング」でキープしてそのまま逃げ切るプランは依然として強力。「グッときて♪Chu」は「貴顕の使命を果たすべく」で代替・併用可能でむしろ後押しをしている。

「地固め」に関しては8月レオ杯では必ずしも緑スキルと組み合わせて最速で発動させる必要はなかったが、スキル構成次第で11月スコーピオ杯でも妥協できる。

ポイントになるのが展開系のコーナースキルの発動位置で、序盤の終り際にこれらを重ねて発動し地固めに繋ぐ事で十分に「地固め」の最速発動で先んじた逃げウマ娘に食いつく事が可能である。

逃げという作戦の性質上、単騎で出走した場合より複数出走時に展開が良くなるため総合力として十分なウマ娘を育成できない場合、逃げウマ娘を出走させない方が良いのは変わらず。

# 逃げウマ娘を捕まえるためのTier2

## 終盤固有スキルが噛み合った先行枠

先行で有効な終盤加速スキルを固有で持つウマ娘の発見で、8月レオ杯で有力だった最強の終盤速度スキルを持つオグリキャップは後退している。

[ワイルド・フロンティア] タイキシャトル
[フォーミュラオブルージュ] マルゼンスキー
[秋桜ダンツァトリーチェ] ゴールドシチー

適正で大きな因子のサポートを要求するタイキシャトル(中距離要求)とマルゼンスキー(中距離・先行要求)が育成できるならば最右翼となる。前提条件含めた育成難易度は「タイキシャトル<マルゼンスキー」だが、対応する編成の幅も「タイキシャトル<マルゼンスキー」である。
(マルゼンスキー固有の最速コーナー5位以上条件に比べ、タイキシャトル固有が3位以下5位以上条件)

着物ゴールドシチーは固有スキルが速度・加速複合のため、「終盤」前で発動すれば位置上げと終盤加速の両方で効果があり他両名に勝り得る。一方で発動条件が中団かつ「競り合い」というところで運任せになる難しさがある。

## 中盤スキルで高い位置から差し切れ

ルームマッチで試走を始めるまでは成立自体を疑問視していた作戦だが、着物ゴールドシチーの登場と最終コーナー速度スキルが継承で有効になる事が判明しTier2へ。

[秋桜ダンツァトリーチェ] ゴールドシチー
[ククルカン・モンク] エルコンドルパサー

ゴールドシチーの固有スキルについては先行枠で記載した通り。条件的には先行でも発動し得るため、後方条件の「レッツ・アナボリック!」や「乗り換え上手」に頼らず位置を上げてしまう差しでも過不足ない。

複合ではない加速スキルで条件が近いモンクエルコンドルパサーも一案のはず。こちらは中盤スキルとして数えられる最終コーナー速度スキル「昇り竜」を覚醒で取得できる。

差しウマ娘の専用スキル「迅速果断」、中盤の坂を利用できる「百万バリキ」、追い越し時条件の「アガッてきた!」が代表的だが、とにかく中盤スキルを駆使してより高い位置で固有スキルを発動し前を差し切る。

## 山盛りデバフからの「独占力」

エースではないデバフ枠として差しウマ娘は非常に有用。中距離限定速度デバフの「独占力」は、とくにTier1の逃げウマ娘を先行/差しのエースが捕らえるために貢献する。

[岩穿つ青] グラスワンダー
[tach-nology] アグネスタキオン
[ロード・オブ・エンペラー] シンボリルドルフ

「独占力」の他条件として「レース終盤に後方」を要求されるが、逃げ/先行のウマ娘がスパートを切れずに後方へ下がっても発動する。これを利用してわざとデバフ枠を前の作戦で出し「終盤」に垂れさせる事で、差しウマ娘が上がったタイミングで速度を奪う作戦が8月レオ杯の終盤で発見されている。

効果量が「独占力」に近いものの差し専用のデバフである「八方睨み」は、効果範囲が狭くデバッファーとして育成している限り逃げウマ娘やそれと同等以上の位置を走っている先行ウマ娘には当たらない。

「独占力」と同じく中距離限定デバフとしてはスタミナ対象の「魅惑のささやき」があるが、アオハル育成でスタミナの水準が上がっている事、中距離としては短い2000mという条件によりそもそもの要求値が中距離としては低い事から基本的には「独占力」が勝る。

「八方睨み」を取得可能なウマ娘は現状 [ポインセチア・リボン] ナイスネイチャのみで、「魅惑のささやき」枠を兼ねる。

# 一応検討できるTier3

## マイル・中距離では常に一発要員、アナボリック戦士

「終盤」最速の加速スキル「レッツ・アナボリック!」はもちろん、準最速の加速スキル「乗り換え上手」がある。この条件が揃うコースでは常に一発要員としての需要がある。

[ストレート・ライン] メジロライアン
[Maverick] ナリタブライアン
[ブルー/レイジング] メイショウドトウ

定番の一発枠にもかかわらずTier3としている理由は他に有望な作戦が多い事と、メタゲームによる。

# あんまり期待していない作戦いろいろ

## 一発はあるか?追込ウマ娘

直線一気の加速で追いつくのは難しいため固有スキルで「終盤」前にどれだけ位置を上げられるかの勝負になる。

 [レッドストライフ] ゴールドシップ
[Nevertheless] ナリタタイシン

全脚質で最高の終盤補正でより高い位置から差し切りを狙うしかないが、運を試すなら差しウマ娘の方に試行できる有効加速スキルの数で軍配が上がってしまう。

## 「終盤」前に逃げを捕らえろ

中盤に発動する固有スキルを持つ先行ウマ娘で、そもそも逃げウマ娘に「アングリング×スキーミング」を発動させない事を狙いたい。

先行を得意としこのカテゴリの固有スキルを持つウマ娘はいづれも中距離の適正が低い。

[サクラ、すすめ!] サクラバクシンオー
[フィーユ・エクレール] カレンチャン
[ボーノ☆アラモーダ] ヒシアケボノ

中盤指定ではないが、コース設計により最終コーナーで発動する速度スキルは代替になる。スキルの発動位置が固定の [エレガンス・ライン] メジロマックイーンが考えられる。

しかし固有スキル以外にこの作戦を補助し得る展開系のスキルはコーナースキルの発動位置が悪く「終盤」前の追い上げに貢献しない。継承で固有スキルをつけても、自前で中盤に速度を上げるトップメタの [ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキーに追いつくのは難しく作戦の評価自体が落ちる。

補項: 有望な編成から考えるレース展開・メタゲーム

# 前方エースを睨む独占力2枚軸編成

「終盤」に大きく前方のウマ娘から速度を奪うスキル「独占力」は強力で、これを撃つ事を主目的としたデバフ枠2枚を軸にする編成には、エースを1枚にして予選ラウンドにおける調子のランダム性というリスクを抱えるに値する。エースの出来栄えによっては不調くらいなら跳ね除け得るので、自信のある育成ができた時のために2枚目の枠は育成しておくべきだ。

[ロード・オブ・エンペラー] シンボリルドルフ
[岩穿つ青] グラスワンダー
[tach-nology] アグネスタキオン

「独占力」枠の2枚を前目の作戦で出し、「終盤」の発動タイミングを敢えて遅らせる場合にはスパートを切れずに垂れるウマ娘が自分のエースに掛からないよう編成したい。必然的にエースの逃げに、デバフ枠を逃げ/先行で2枚という形になる。

先行が終盤最速から加速するコースでは、「独占力」枠が「乗り換え上手」などで後方一気の勝ち筋を兼ねるのはどうやら難しい。割り切ってデバッファーに振り切る方がアシストでチーム勝率に貢献するだろう。

# 単騎を予防する逃げ2軸編成

メタゲーム上逃げウマ娘がかなり有望なので逃げはエース1枚でも十分機能し得るのだが、逃げウマ娘は育成で求められるクオリティが屈指の高さだ。距離適正Sや有効な地固めコンボを含めた道中スキルの取得といった条件を満たす事を諦めたトレーナーは逃げを編成していないケースも十分あり得る。その場合でも機能する様に逃げ枠2枚は検討したい。
(「地固め」の有効性が確認されて以降、私はCMTGsの決勝メンバーに逃げを入れていない)

[ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキー
[あおぐもサミング] セイウンスカイ

逃げウマ娘の適正自体はこのウマ娘以外にも居るが、8月レオ杯、9月ヴァルゴ杯を通して観測する限り固有・覚醒スキルの有効性の問題で横並びというのが正直な感想。

個人的にはせっかくの天皇賞(秋)想定のCMTGsならば2枚目としては手元に来てくれた [サイレントイノセンス] サイレンススズカに挑戦してみたい。

この場合も「独占力」枠は、その価値を考えれば1枚確保したい。考えられる編成は逃げ2・先行/差し1という形になる。

# ルームマッチ傾向としては前のめりの高速馬場

二大逃げウマ娘が強力なのは確かだが、有力な先行ウマ娘が差し切れない程の差は実のところないというのが今回の結論。

先行ウマ娘も有効な固有スキルで加速してくる事から継承の「アングリング×スキーミング」では加速不足で先行が上手く位置を上げていると捕まってしまう。ハナを取った時に勝ちやすいのは [あおぐもサミング] セイウンスカイなのだけれど、ハナ争い自体は [ぶっとび☆さまーナイト] マルゼンスキーに利があるため先行/差しに勝機が生まれているというメタゲーム。余程実力差がなければ逃げと先行の勝ち負けは展開次第で、先行ウマ娘もまず数枚出てくる。

逃げ/先行で大体5枠埋まる中、後方に位置するのは基本的に差しウマ娘で追込はまず居ない。ゴールドシチーかデバフ枠を含む独占力担当、ときどきナイスネイチャが採用されている。逃げを出せない/出さないチームが差し2枚を用意する。比率としては逃げ2枚のV字編成と差し2枚のΛ字編成が大部分といったところ。

エースの傾向としてははっきり前のめりに優位があり、絶好調固定では同程度の能力であれば差しウマ娘は逃げ/先行に及ばない。覆すためには「独占力」を当てていく必要がある。結果としてプラチナを狙うチームでは高確率で「独占力」を採用してくるので、ただただまとめて直撃をくらってしまう逃げ2先行1の3枚エース編成は選びにくい。

# 「独占力」差しにカウンターを仕掛ける「八方睨み」の用意

エースの実力が拮抗しているほど金デバフ1枚の差が大きくなるが、「独占力」は全体が前のめりになっている都合で後方のエースに当たっていない事が多い。各チームが「独占力」で牽制しあっている所を漁夫の利的にいい位置から加速を決めて差し切るというのが差しウマ娘エースの立ち位置で、逃げ/先行をエースに出している側からすると馬鹿にできない筋になる。

では差しウマ娘を迎え撃つ側がワンチャンスを潰しにいくにはどうするかという所で検討できるのが「八方睨み」である。

前方優位のコース設計上、差しウマ娘をエースに送り出している側は「独占力」を「八方睨み」に換える事はできないが、「独占力」を撃ち合う前のハナ争いで勝てる逃げウマ娘をエースに出しているならまずその時点で相手逃げウマ娘に対してデバフを用意しているようなもの。そして逃げが引き離せているような先行なら「八方睨み」でもギリギリ視界に捉えられる。お互いに金デバフ1枚を撃ち合っているなら勝負は前が有利だ。

重ねて先行に「八方睨み」が当たらない可能性をケアしたい、先行エースで逃げを止めたいという考えなら2枚目のデバフ枠で「独占力」を構えていく。

「八方睨み」を習得可能なのが [ポインセチア・リボン] ナイスネイチャのみで、範囲指定が前方で逃げウマ娘にも当たる「魅惑のささやき」の枠を実質的に兼ねるのも意味がある。1発ではやや役者不足だが、逃げけん制/焦りを重ねればスパート速度を落とせる可能性は十分ある。

補項: スコーピオ杯新規ウマ娘適正考査

10月ライブラ杯以降にリリースされ、11月スコーピオ杯でCMTGs初参戦になるウマ娘について記載する。

# 天皇賞(秋)適正の最終コーナー複合スキル [秋桜ダンツァトリーチェ] ゴールドシチー

2021/10/28リリース。入手済み。

最終コーナーで条件を満たすと速度と加速を得る。本編で記載した通り、先行/差し両方で活躍可能な天皇賞(秋)適正でメタの一角を担う。

# 初の季節適正金スキルで秋特攻 [皓月の弓取り] シンボリルドルフ

2021/10/28リリース。入手済み。ビジュアル的に引きたかったので回した。ゴールドシチーにもアクセスできたのは僥倖。

秋特攻の緑金スキル「初嵐」を持つ。固有スキルが最終コーナー速度スキルで、発動位置が良ければ [エレガンス・ライン] メジロマックイーン互換の先行枠になり得る。ステータスの補正自体先行育成で悪くない。

惜しむらくは最終コーナー加速を持つ他のウマ娘よりは優先しない事。今回の最終コーナー速度スキルは最速発動に近い方が良く、条件付きで安定性がメジロマックイーンに劣る部分もマイナス。10月ライブラ杯、菊花賞想定であれば「初嵐」の分メジロマックイーンにすら勝る先行適正と言えたはず。

# 未評価 [ポップス☆ジョーカー] トーセンジョーダン

2021/11/08リリース。未所持。

所有していない上、ルームマッチでも見かけていないため数値で見える範囲の印象を記載する。

所持/覚醒スキル面では、「乗り換え上手」で後方一気型に適正があり、「レースプランナー」で先行でも採用しやすい。「中距離直線」と「ありったけ」を持つことから率直に中距離適正が高い。固有スキルも最終直線で条件発動する速度スキルと、上りの速度を意識したモノになっている。元ネタのウマ娘は現在の天皇賞(秋)コースレコードを持つため意識した構成と思われる。

天皇賞(秋)想定でいくならば、先行ウマ娘が最終コーナーの固有スキルで差をつける事を要求されている以上基本的には差しウマ娘での採用を考える。しかし差しウマ娘で求められているのは後方一気型ではなく賢さ盛りの位置上げ型と難しい。

他の後方優位の中距離コースで力を発揮する事を期待したい。

# 2人目の「八方睨み」枠 [ツイステッド・ライン] メジロドーベル

2021/11/19リリース。未所持。

これまで [ポインセチア・リボン] ナイスネイチャしか居なかった「八方睨み」の所持者。デバフ枠適正。

登場により先行/差しウマ娘メタなら「八方睨み」2枚編成が選択可能になった。ナイスネイチャの「魅惑のささやき」と合わせるとスタミナデバフの金スキルが3枚デバフ枠で賄える事になり従来のスタミナ計算を狂わせ得る。

逃げけん制、逃げ焦り、逃げためらいの三段活用をデバフ枠2枚にしっかり編成できれば先行エースで逃げを最終コーナー速度スキルの踏み台にするのは十分現実的。他の先行/差しウマ娘は「八方睨み」で置き去りにできる。

先行マルゼンスキー/差しナイスネイチャ/差しメジロドーベルの組み合わせはスコーピオ杯に対する1つのソリューションになり得る。

変更履歴

- v0.1 条件公開前(2021/10/29)
- v0.2 条件公開後(2021/11/19)
- v0.2.1 参加リーグ選択期間(2021/11/22)
- v0.3 ラウンド1(2021/11/24)
- v0.3.1 ラウンド2(2021/11/27)
- v1.0 決勝ラウンド(2021/11/28)


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