3日間が過ぎて

私たちが展示をしていたmistaken identityは今日を持って武蔵野美術大学での展示を終えました。オンゴーイング形式の展示だった為に、来場されたタイミングによって展示の様子が変わってゆきました。そのため、内容がわかりづらく思えた瞬間も多々あったかと思います。意味不明な展示だなという感想を抱いてしまった方には申し訳ない気持ちです。

私たちは展示最終日であった今日、ゲリラ的にワークショップを開催しました。ワークショップの内容は私たちの行ったワークショップ映像のうちのひとつを参加者である4人の鑑賞者に分析・解釈してもらうというもの。

なぜこのようなワークショップを開こうと思ったのか。それは芸祭という環境によるものでした。芸祭に来る人たちは、大量の作品が展示されているこの場で一つの作品にじっくりと留まることはほとんどなく展示作品の写メを撮ってそして出てゆく。私達の展示ブースを通る人たちの口から漏れる「現代アートってやつね」「カテゴリーがよく分からん」「難しい」という言葉を聞いて私は居心地が悪くなりました。彼らが時間をかけて考える必要がある作品を求めていないことは明らかでした。私はこの場を使って、美術作品と対峙した時にどれだけ根気強く考えることが必要となるか、そうすることが作者を尊重することになるのだということを考えてもらいたかった。

作品と真っ向から対峙することは時に困難で面倒です。それでも考え続けることで得られるものがある。私達はそのことを強く信じているからこそ最後の最後にかろうじてワークショップを開催し、たとえほんの一握りの人にでも実感してもらいたかったのです。

私たちが行ったことはどれだけ意味があったのだろう。どれほどの人数の人に考えてもらえたのだろう。これからも引き続き、どのように活動していくかも含め考えてゆきたいと思います。

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