私のすきなもの


 私は日本のエンタメ作品が大好きだ。私のnoteでは、好きになった作品について、今後語っていくつもりだ。初めてなので、私が常日頃感じていることを、まずは書いていこう。

 毎クール何かしらのドラマにハマって見ている。映画も、月2回くらいの頻度で行くので、趣味が映画・ドラマ鑑賞。

 でも、そう言う話をすると、たまに聞かれて困る質問が返ってくることがある。

「じゃあ、好きな俳優は誰?」

というものだ。私のその答えは、その時によって異なってしまう。

例えば、
容疑者Xの献身の堤真一、とか。
アンナチュラルの石原さとみ、とか。
直近だと、TOKYO MERの賀来賢人、とか。

 なぜか。

 かつての学生時代、学問として演劇を、かつ、愉しみつつ芝居をやっていた、自分の根底にある考えがある。舞台は総合芸術だ、と言うこと。

 一つの作品をチームで創り上げる、その仲間の想いが合致した時、最高の作品ができる、という感覚を味わってきた。(他人からの評価はまた別の話だが。)

 ドラマも、映画も、舞台もすべからく総合芸術である。

 脚本、演出、演技、音楽、制作(広報)・・・諸々。

 それら全て合わさって、それぞれの相乗効果が発揮された上で、初めて作品は完成する。見る人は、完成されたそれらを見て、『主観的に』好きか嫌いか判断する。

 よく低視聴率だったドラマなどのネット記事で、主演の●●はもう数字を持っていない、大爆死!というような扇情的なものを目にするが、ただただPV数を稼ぎたいだけの中身のない記事だな、といつも感じる。

 なぜなら、俳優の演技だけでその作品の評価、または視聴者からの人気は決まるはずがないからだ。(作品の評価と人気は別物だと考える。評価は例えばアカデミー賞のようなもの、人気は例えば視聴率・動画再生数などを、ここでは意味している。)

 世間一般に評価・人気共に高い、つまり満足度の高い作品というのは、俳優の演技も含め、作品創りに関わった様々な要素全て(=創り手の見せたかったもの)が、世間の価値観に合致したからこそ、人気が出る、と考えている。例えば先に出したアンナチュラルでは、脚本・音楽・俳優陣のキャスティングが見事にハマった好例だが、そういった作品からは、「絶対にこれを伝えたい」というようなメッセージが作品全体を通してひしひしと感じられる。その一貫した想いに私は惹かれて、ドラマや映画を見続けている。

 なので、私は、俳優個人でその作品を好きになるはほぼなく、その作品が内包するそれぞれの要素に魅せられてハマってい流ので、あくまで俳優の演技はその作品の一表現、みたいな感覚だ。よって、その後もその俳優が好きかと言われると、答えに窮してしまう。

 例えば最初の質問で言えば、その後、全ての堤真一が出てる作品や、石原さとみの作品を見たかと言うと、決してそうではないーーもちろんその後好きになる作品もあるがーーだから、私なりの「好きな俳優は誰?」の答えは、「この映画の中のこの俳優の演技が素晴らしくて好き!」という回答になる。その俳優さんのファンと言うより、その作品のファンなのだから。

 だから、ツイッターでよく見かける、誰かのファンのアカウントで「○○さんはどんな役をやってもかっこいい!」と言っているような人よりも、「○○の魅力はこの作品だとこれ、こっちの作品だとこれ」って言ってる人の方に、ついつい共感してしまう。

 誰か、この加減をわかってくれる人はいるだろうか。

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