【2015乳がんの記憶 職場】絶望しないための希望②
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絶望はしていなかった。戻る場所があったから。
今でも覚えている。
いつも軽口を叩く仲良し親しい男性の先輩、会議室に呼ばれて引き継ぎの話かと思ったら
「あのさ、、変に思うかもだけど、おっぱい丸ごと取れって医者に言われたら取れよ。生きてるのが一番大事なんだから」
頭カキカキ言う。
どんな顔したらいいのよ。いつも真面目な話なんかしないのに。
「ありがとう。私はいいのよ。ただね、娘は3歳でおっぱいってまだ神様だからね…両方なくなったらどう思うかなとね…」
おっぱい神様教信者の先輩はその日は父の目でやけに強く共感してくれて、「でも…この先も一番再発しない方法を選べ」って、言ってくれたね。ありがたいね。
その頃の悩みは、左右全摘か、部分的に切除かなかなか決まらず、
娘はどう思うかなと、色々な選択肢と影響を悩んでいた。後遺症はどう違うか、なんて調べまくり。
でも実際切った跡の痛みは、それ以外の身体と社会的な副作用に比べたらずっと軽いものだった。
12月になり
「すいません年末年始まで有休いただいて、1月から戻ります」
上司から休職したら昇格推薦はないと言われ、有休の限りで手術して静養してもどろうとしていた。約1ヶ月。会社に黙って手術する人も多いらしいから、やれると思った。
ここにまた戻り、続きをやる。その希望があるから絶望しない!強く誓って「すぐ戻ります」と休みに入った。
つづく↓
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