なぜバイクに乗りたいの?
おはようございます。今朝も勢いで書きます。
私は53歳でバイク免許を取得した。それも、中型から大型まで一気に取得した。免許を取ると決めて教習所に通い始めた頃から、知人友人からは「なぜ今、バイクなん?」と言われ続けた。私には明解な答えがなく、「えー、乗りたいから。」とか、「今、乗っておかないと、年齢的にももう乗れないと思うから。」とか、「なんとなく、昔から乗りたいと思っていたような・・・。」とか曖昧に答えていた。
それは、免許をとり、バイクを買って乗るようになれば分かるかと思っていたが、今もまだハッキリとは答えられない。夏の暑さが半端なければ、冬の寒さも半端ない。一年で気持ちよく乗れるときは少なく、快適性で言えば車の方が断然いい。
私はこれからもバイクに乗り続けたいが、これから何百回と乗っても「なぜバイクに乗るのか」には明解には答えられないように思っている。なぜなら、バイク歴が長い人に聞いても、私が納得できる明解な答えを聞いたことがないからだ。
趣味とはこういうものかもしれない。それを趣味にしない人にとっては、何が面白いのかが全く理解できない。しかし、同じ趣味の人と話をすると、とても話が盛り上がる。そこには、男女も年齢も関係ない。人と人との距離を一気に縮める。
私のバイク歴の経験はまだ一年ちょっとと浅いが、すでにそういうことを体験している。これも「バイクって、いいなぁ。」と思える瞬間である。
しかし、バイクは怖い。特に、私は高速やトンネルが怖い。
100㎞近いスピードで走るときの風の強さ、脇を自動車が抜いていく瞬間、道路にタイヤがとられる瞬間、大型トラックに真後ろにつかれたとき、無謀な運転をする車がいた時など。常に、恐怖や不安と戦っている。楽しい、気持ち良いと思えることはない。事故をするかもしれない、他の車の事故に巻き込まれるかもしれないなど、常にマイナス発想で走っている。
また、トンネルも怖い。トンネルに入ると閉塞感を感じるのか、怖いのだ。また、片側一車線のトンネルが特に怖く、もし対向車の車がハンドル操作などを誤ってこちらに向かってくれば死ぬしかないなと思ってしまう。トンネルの中は逃げ場がないからだ。
ただ、考えてみると、今の世の中は普通に生活をしていると快適で安全な空間しかない。死や大けがをするかもしれないと考えることが、ほとんどない。しかし、そのような安心安全ボケな暮らしは、これまでの人類社会においては限られるはずだ。危険を感じながら生活をしていた時代の方が圧倒的に長い。
バイクは危険を感じる乗り物である。それによって、人間が本来持っている防衛本能やリスク回避意識が目覚めているようにも感じる。どこかでそれを求めているのかもしれない。
バイクで行きたいところが、ありすぎる。車ではそのように思わないのだが、バイクになるとあちこち行きたくなる。バイクは不思議な乗り物だ。
バイクに乗って今日もステキな一日に。