無題

英雄と呼ばれた者

※文章の音声化についてはこちらをお読みください。
https://note.mu/misora_umitosora/n/nc76e754673e5

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おっと、あんたはここで俺の相手をしてもらおうか。
まがりなりにも英雄と呼ばれた俺の相手だ、不満はあるまい?
そう逸るなよ。
時間はたっぷりあるんだ、のんびりいこうや。

あ? 俺が何故こんなことをしてるかって?
面倒なことを聞く奴だな。
……面白いと思ったんだよ。

あの戦いの後俺は英雄と持ち上げられ、あらん限りの富や権力を与えられた。
気付けば周りにはそれ目当てに集まる奴等や、英雄としての俺しか見ていない群衆ばかり。
俺は何もかもが嫌になって俗世間から離れた。
あいつらはそんな俺に文句を言いに来やがった。
生意気な面構えでいっちょまえに覚悟なんか決めてな。

俺に言わせれば大した実力もないヒヨッコ共だ。
でもな、面白いと思っちまったんだよ。
あいつらが願う世界を見てみたいってな!

……さあ、無駄口はここまでだ。
来いよ。
絶対的な力の差ってやつを教えてやる。

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逸る :はやる
面構え:つらがまえ

人称や語尾変更はご自由にどうぞ。



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