怪盗にゃんこ
※文章の音声化についてはこちらをお読みください。
https://note.mu/misora_umitosora/n/nc76e754673e5
犬のおまわりさんと対決していただきたい!
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私の名前は怪盗にゃんこ。
狙った獲物は逃がさない。
ご近所じゃちょっと名の知れたにゃんこである。
今日の獲物は公園でご飯を食べている人間達のお弁当だ。
とは言っても、食べている人達から直接奪ったりはしない。
そんなのは泥棒猫のすることだ。
私は怪盗にゃんこ。
泥棒猫よりも華麗にスマートに獲物をいただくのだ。
まあ、見ていたまえ。
お、あそこのOL二人組話すのに夢中になっているぞ。
もう少し、もう少し。
……落とした! 今だ!!
風のように素早くしなやかに、獲物をくわえて駆け抜ける!
ビックリしている人間達に華麗に微笑んでその場を立ち去るのがポイントだ。
では戦利品の鮭おにぎりをいただくとしよう。
はむっ、もぐもぐもぐ。
ん?
君がどうしてもと言うのなら少しだけ分けてやらないこともないぞ。
え? 顔中ご飯粒だらけ?
これは……あれだ! 完璧すぎる怪盗は近寄りがたいだろ!?
だからわざと親しみを持たれるように――こら、笑うにゃ!
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アドリブによるアレンジ、人称や語尾変更ご自由にどうぞ。