独占欲
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https://note.mu/misora_umitosora/n/nc76e754673e5
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「優しいね」と君は言った。
「そんなことないよ」と僕は応えた。
君は知らない。
君の頭の中を僕でいっぱいにしたい、そんな風に考えていることを。
他の誰かと一緒に居ても僕の所へ戻って来るよう仕向けていることも。
君の欲しがる言葉を与え続けて僕から離れられないようにしていることも。
皆から愛されている君が、ただ一人僕を選ぶ。
それだけが僕の望み。
そんなことを考えながら、僕はゆっくりと君に微笑んだ。
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