DJ KAZYANIGHTの偏見!【Delight2021】2021年に発見したすばらしき音楽たちを、ここに記そうと思います。
みなさまあけましておめでとうございます。
札幌をベースにKAZYANIGHTという名前でDJをしております。また、すすきのでSaloon de Scarfという特異点なBARを営んでおります。
さて、3年目となった【Delight20XX】シリーズ
リアクションも年々増えており、続けることで生まれるコミュニケーションもあるんだなと感じております。今時点で1月2日、下書きくらいは2021年中にしておきたかったのですが、なにかと小忙しく過ごしていて余裕のないまま新年を迎えてしまいました。
過去の記事も併せてご覧いただけると嬉しいです。
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2021年はどんな年だった?
年末年始くらいで、音楽だけに向き合う簡易スタジオを作りました。
宅録やDJ配信なども可能なのですが、うまく時間が作れずあまり稼働はしなかったのがもったいない。。
THREE1989の上村翔平くんとPodcastを始めたpodcastの製作はここで行なっておりました。番組の企画と編集を担当し、曲の歌詞と向き合う時間を多く獲得しました。
アーカイブとしてnoteのページとspotifyでも聴ける様になっておりますのでまだ聞いていない方はぜひ試聴してみてください、誰も手をつけていない番組の構成で、現時点ではニッチトップです。
今はちょっとお休み中なのですが、年内には復活したいと思っています。
Spotify 耳騒ぎに恋してる
あと、音楽と直接関係ないのですが新しいお店を作りました。
襟巻珈琲中毒店
厳選された高品質のコーヒー豆を販売するお店です
ここでは「音楽×コーヒー」を再定義する企画も進めており、1月下旬にはこれまた新しいお知らせができると思いますので楽しみにしててください。
さて、では早速2021年ピンときた曲のプレイリストをもとに
2021年発掘した楽曲のレビューをしていこうと思います。
ーーー男性部門ーーー
フジファブリック / 赤い果実 feat.JUJU
2021年3月10日リリースのアルバム【I Love You】からの1曲。
フジファブリックは何年経っても新しいことに取り組んでいるのが曲に出ているし、曲やアルバムごとに発見があってすごいですね。
楽曲自体もロックバンドな側面もありながら、JUJUの歌声で若干ブラコンぽさもあって、10年経っても名曲でいてくれそうだな。
STR4TA / After The Rain
ジャイルスピーターソンとIncognitoのブルーイによる新プロジェクト
ストラータ、と読みます。
80年台から活動を続け、今なお影響を持ち続けるACIDJAZZ,FUNKの2台巨頭です。Incognitoは今でこそ洗練された音楽という聴き方ができるんですけど、おそらく当時はかなり尖った音楽、という受け取られ方だった、というような記事を読んだことがあります。時代が流れ丸みを帯びたということなのかな。
長いブレイクはダンスミュージックへの敬愛だし、ファンキーさを隠しきれないベースラインや要所要所のキメなど実際のライブで見たら感動するんだろうなー。2021年3月26日発売のアルバムAspectsより。
Dave Lee Alternative II Mixというのもあり、ビート感が増したDUBといった感じ。
sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司 / ハッピーだけ歌ってたいよ feat.Fra(BOOGEY VOXX)
ハネ系トラックに乗る爽やかな歌声と、BOOGEY VOXXのフランケンによるラップ、ポップスとしても成立するキャッチーなリフレイン。誰の曲だよと思う方も多いと思うのですがこれ、いわゆるVTuberなんですよね。
sumeshiiiは寿司の形をした音楽系バーチャルユーチューバーです。何のことかわからない人はとにかくリンクを踏んでください。まだまだ登録者数も少ないのでおすすめですw
この完成度多分中の人は優秀な商業作家ですでに仕事も抱えており、趣味や本当にやりたいことを自分とバレない様に取り組んでいるんだと思います。
もっともサックスとベースはBREIMENが担当しているあたりが怪しい。ぜったい売れっ子だと思う。年内に特定したい。
luvis / Journey
CityPopのあり方や定義ってこういうふうにかわっていくんだなというのを感じます。
つい7、8年前ならナイアガラレコードの系譜を辿った楽曲の雰囲気や歌詞の世界観を現代風にアレンジしたもののことをCityPopという風にカテゴライズしていた気がするのですが、最近だとLo-Fiヒップホップ系のトラックに少しの愛を歌い、街の風景のMVで仕上げてるフォーマットがそれに当たるのかと感じています。時代を象徴する1曲なんじゃないかと思います。
京都出身のSSW,プロデューサー、luvis 2月17日発売のアルバム Afternoonより。
エース橋本 / Bad Habits feat.Ta-Ra
台湾系HIPHOPの流れでエース橋本に出会ったんだっけなあ
こういうboombap現代版みたいのが個人的に好きなんですけどなんとこのエース橋本、OddFutureにブランダン・デシャイ名義で在籍していた過去もある大物。
さらに超親日のB-BOYで本アルバムでは向井太一、5lackなどを客演に迎え、その他KeroOneやpH-1などコリアンラッパーとも共作するなど、ワールワイドな活動を落とし込んだアルバムは聞き応え抜群です。
リリースはパリのビートメイカー・OnraのレーベルであるNBN Recordsからリリースと、情報渋滞しまくりの1枚となっております。
エス・ティ・ワイ / 雨のビート
時代が許した、天才のいたずらの数々を。
系統で言えば川口大輔、竹本健一、森大輔などと並ぶかと
なんせ彼はヒットメーカーとして業界知名度は抜群のプロデューサーで、R.Y.U.S.E.I.でレコ大をとった人と言えばわかると思うんですが、名曲の数々を生み出す商業作家として約15年その刀を磨いてきたわけです。
エス
・ティ・ワイ名義でリリースもコンスタントにあり、本作は6月4日発売ですが他の楽曲も、現代のトレンド抑えたポップス系R&Bとなっておりその才能をめちゃくちゃ発揮しています。商業作家って、なりたい人もいればやりたくない人もいて、とても難しい仕事なんですよね、自分の周りには結構作家が多いので。
仕事で「ものづくり」をするって並々ならぬメンタリティが必要なので、こういう背景のアーティストを見ると、音楽の懐の深さを感じます。
鈴木鈴木 / 海のリビング
SNSを主戦場とするアーティストってのが増えていますけど彼らがそのポジションの存在感を明確にした様に思います。
ここ数年、テレビやラジオなどのオールドメディアがそれを追いかける構図が多いですもんね。実際この曲は、10月11月にテレビでCMやってたし。あと特徴としては歌声も聞きやすく歌詞も覚えやすい、ボーカルのレンジも狭いのでカラオケでも歌いやすかったりします。曲自身が売れるというより、その曲を使った動画が売れるなど、デジタルネイティブ世代にとっては扱いやすかったのかな。CD出ているのかはわかりませんが、盤の必要性がどんどんなくなっているのが感じられますね。
IN THE WEE SMALLHOURS OF THE MORNING feat.稲泉りん,Hajime Teshima / Nezumi Coo
YOUTUBEなし。
フランクシナトラの名曲のカバー。
nezumi cooは特定のメンバーを持つとかそういうタイプじゃないのかな、PFUNKみたいな感じ?ソウルコレクティヴとでも言いましょう。
現代のジャズやソウルの雰囲気を纏うと、どこかクリスマスっぽい感じになりますね。まさにチークタイムなバラードだけど、一人で歌詞の意味なんか考えながら聞きたいなと思いました。北海道って1月も2月もクリスマスぽい雪降るもんだから、寒い夜にこういう音楽がかかるBARでしっぽりアイリッシュコーヒーでも飲みたいですね。
Bialystocks / またたき
2019年結成の東京産バンド。
またしてもこの音数の少ないジャジーでファンクネスあふれる名曲が誕生しました。歌詞の内容も含みがあり、新しいポップスの形を感じます。
アルバムを通して聞いても、全体的にメロウで優しさがあり変態的。ジェイコブコリアーのそれのようなアレンジの妙も見え隠れ。ボーカルの、どこか懐かしくて伸びやかな歌声もありそうでなかった感じ。聞けば聞くほど味わい深いバンドです。今年売れると思います。
ーーー女性部門ーーー
a子 / bye
音楽はクリエイティブであることを思い出させてくれるアーティストです。
アートワークを含め、トーン&マナーがきちんと守られていて、プロジェクトとしては大変素晴らしいと思いました。
商業的に売れることも大事だし、自己表現も、愛される曲を作るのもその人の考え方だけどa子はそのへんとてもバランスがいい感じ!
ビョークみたいな湿気ある歌に、なんともいえないオリエンタルなアレンジで耳に残るというより、こびりついてきます。プロフィールに関しては探してもあまり出てこなかった。
SHIMA / Road
2021年1月18日発売のアルバム「Tomorrow」より
YOUTUBEの再生回数も全然回ってないけど間違いなく名曲、数年後レアグルーヴとして発掘されるべく今は隠れてて欲しいです。。。
初期ボニーピンクを思わせる気怠い歌声がいい感じ。
JYONGRI / Unhappy
ジョンリとしてのキャリアは長いもののここ数年目だったリリースはなかったのですが、2021年1月にひさびさドキュンとくるスィートソウルをリリースしてくれました。今の時代はChillなんて言葉で表現しがちだけど、これはFM NORTHWAVEがよろこぶべきトラディショナルなR&Bといえるのではないでしょうか。生歌聴いたら泣いちゃうかも。
煙がかったブルージーな歌声とレンジの広さはどんな曲にもハマりそうなのでいろんな作曲家での客演とかも見てみたいです。僕に潤沢な資金があったら富田ラボ様あたりに発注したいです。これも再生回数回ってなさすぎです。
CANDYGIRL / Uh-Oh
昨年はこの曲に出会えてほんとよかった。個人的に2021ベストトラックです。言葉にできない魅力があって、初めて聞いた時はマジでしびれました。ボーカル・ferrryとプロデューサー・Detchからなるユニットとありますが、とにかくウェブ上にはほとんど情報がなくて困っています。
子供のようなピッチの危うい歌声はやくしまるえつこを彷彿とさせますが、符割りが独特でリズム感の良さが目立ってしまっています。リズムに巻き込まれて歌詞のフリースタイル感もめっちゃいい。隠れ実力派だと思います。。。。
SEEKER / Gloomy,Foi,Sousuke Oikawa
MINT mate boxのギタリストKJとAbsolute areaのベーシストTomoyaによるプロジェクトGloomy。歌っているのがFoiというシンガー、RoomiesのSosuke Oikawaがトラックで参加。いわゆるコライトで製作されたということで、企画的に作られたユニットであり、曲なのかと。「なんかやろうぜ」で手持ちの武器を見せ合ってパーティを組む、みたいのがコライトですが、こういう時代だからこそ生まれた曲なのかも。
水硝子 / RYUTist
名曲がまた生まれた。。。昨年活動10周年を迎えた
RYUTistは新潟のご当地アイドルなんですが、いわゆるアイドルソングというより渋谷系ぽさというか、ガーリィな可愛らしい曲のイメージでした。ところが最近は結構尖った楽曲も多くこの曲はインストで聴いたらほぼエレクトロニカですよ。プロデュースは今をときめく君島大空。
やわらかな歌声と、曲のアレンジがばっちりハマってて、超聴きました。
Catch the Vibe / RIEHATA
もう完全にNJSですよ
それもそのはず、RIEHATAは完全にヒップホップカルチャーの人ですから。
歌手というよりダンサーのキャリアがすごいのですよ、BTSの振り付けとかもやってるくらい。歌も歌えるんだー、というか、こんな完全なるセンスの塊、歌くらい歌えて当然、そんな文化圏の香りがする曲です。
歌唱も名曲からのサンプリングが随所に隠されていたり、ラップもネイティヴかってくらいタイムもいい
90’sR&Bへのリスペクトを感じます!
Song about Soulfeat. 金其禾 / 問題總部 It’s Your Fault
台湾のネオソウルバンド
まぁ実力、勢いもさることながら演奏技術が高くて聴けば聴くほど味わいがあります。。。音数の少ない音楽は、上手い人じゃないとできないですからね。力強いラップのフロウは台湾のラッパー金其禾 a.k.a Dudu Kingによるもの。日本にどのくらいファンがいるのかわからないけど、台湾はHIPHOPもソウルもR&Bもサイコーです。
The Way You Want / kim chi sun,CHARLES
なんだこのグルーヴは。というのが第一印象。
MVはヴェイパーウェイヴやチルウェイヴな感じ?ファンキーなロービートハウス。北京のアーティスト。
情報の検索が日本語が無さすぎてつらい。kim chi sun が歌ってる女性でプロデューサーがチャールズ、恋人同士らしい?
ワ.ガ.マ.マ. MURO's KG Remix / 東京女子流
オリジナルは「カップリング曲」的な魅力があるんですが
さすがMUROさんのリミックスなだけあって、ファンキーなディスコ系ビートミュージックに成りかわりました。なぜMUROさんがwwwってなった人、結構いるんじゃないでしょうか。
そもそも東京女子流ってふつうにPOPSとしていい曲多いですよね。アーティストとして育ってる感もあるし、こないだリリースされた days〜キミだけがいない街〜って曲もめっちゃいいですよ。
ちなみに現時点で2月2日です。笑
やー長かった。もっとレビューしたい曲があったのですが限界ですw
プレイリストにはさらに曲も入っていますのでここでマーキングしておくと、2年後3年後「売れる前から知ってたよ」ってやつができるかもしれないし、できないかもしれません。
本年度もよろしくお願いします!
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