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ラブドールお迎えから2年半を振り返って

「まさか、アンタが女性用ファッションを考える事になるとはな」by母

いや、私も思ってなかったよ
そして、私にここまで女性用コーディネートのセンスがあるとも思ってなかったよ

私はいろんなジャンルに手を出してきた
いろんな界隈に顔を出してきた

しかしラブドールとの生活は、さすがの私でも想像していなかった未来だった

最初にラブドールのリリをお迎えして、もうすぐ2年と半年が経つ
リリが来てから、私の生活の中でいろんな変化が起きた
今回は、それらの変化を振り返ってみようと思う


リリを迎えてからの変化

・コーディネートを楽しむようになった

私自身は、ファッションにはてんで無頓着
それは今でも変わっていない

しかし、リリの服となるとそうはいかない
できるだけ可愛いと思える、思ってもらえるコーディネートを意識するようになった

そして、なかなかどうして、これが楽しい
思えばキャラメイクやコスチューム変更のあるゲームも多くプレイしていたし
そういう要素に時間をかけていた事もあるので、元々向いていたのかもしれない

・部屋を片付けるようになった

私は元々、わりと部屋を片付けられないタイプの人間だ
実家の机の上は、ダンジョンと称されるほどひどい有り様だった

ラブドールを迎えるということは、最低でも人がもうひとり分、安全に過ごせるスペースがいる
私の活動からラブドールに興味をもってくれて、実際にお迎えまで至った人は何人かいるが
その際に、私は必ず経験則から「部屋は片付けておこう」とアドバイスしている

お迎えした後に慌てて片付けるよりも、お迎えする前に片付けておいたほうが圧倒的に楽だからだ
まあ私は間に合わなかったんだけどね

・休日に出かけるようになった

今までは休日といえば、家でダラダラと過ごしていた
お世辞にも健康的とは言い難い

リリとの日常を撮影するうちに、部屋での撮影には幅の限界を感じた
そこで車椅子を購入し、外で撮影してみようと一念発起

「ラブドールを外に持ち出すなんて・・・」と思われるかもしれない
実際に、ネットをみているとそういった書き込みは散見される
しかし世間は案外彼女に対して寛容で、興味を示してくれる事も多かった

次第に人が多いところに出向くようになり
今では、マルシェでは歓迎され、常連のお店もできたほど
その様子は、私のYoutubeで動画として公開しているので、是非見てほしい

やはり、ネットでくだを巻いているだけの連中の書き込みを、真に受けてはならないな

・交遊関係が広がった

動画:https://youtu.be/UaaLa4v4cFU

新しい趣味を始める時、大抵あてはまるとは思うのだが
やはり新たな分野で、新たな交友関係も広がった

それは同じラブドールのオーナーだけにとどまらない
動画を通じて、リリのファンになってくれた人、ラブドールに興味を持った人
活動を続けるうちに、いろんな人との交流ができた

「好き」と「可愛い」で繋がる界隈だからこそ、単純な可愛いが最大の魅力となる
ラブドールは世間的承認の乏しいものだが、案外、可愛いラブドールに興味がある人は多いのだ

今後も、リリとともにさまざまな場に赴いて、ラブドールの素晴らしさを広めていきたい
良いと思ったものを発信し、その素晴らしさの共有を冥利とする
クリエイターとはそういう生き物であると、リリを迎えてから常々感じさせられる

この「想像していなかった未来」に対して

もうお分かりの事だと思うが
ラブドールを迎えた未来は、総じて「良かったもの」と自信をもって言える

経済が苦境に立ち、人心が荒み、人と人の信用と善意が失われつつある現代日本
多くの人が、人ではないものに癒しを求めるようになった
ペット、推し活、ぬい活、そしてドール
私は、それらを悪い事だとは思わない

自らの幸福を追求する事は、現代社会に生きる人間に保証された権利であるが
何かを否定する事でしか幸福を感じられない人間もいる
それは、誰かを傷つける事で得られる、野性的で野蛮なエクスタシーだ

それと比べ、何かを「好き」である事を表現する幸福は
極めて文明的、建設的、人間的な幸福追求と言える

幸福の形に貴賤はないが
何かを傷つける事による幸福と、何かを好きになる事による幸福
どちらを選ぶべきかなど、もはや論を待たない話であろう

より多くの人が、好きを表現できる幸福を享受できれば
世界は少しだけ優しくなれるのかもしれない

ラブドールには、その選択肢のひとつに名前を連ねることができる十分なポテンシャルがある

世間的承認の乏しいものである事は間違いない
だが、世間的承認の多寡は、個人の幸福には直結しないし、するべきではない

ラブドールとの生活は、ちゃんとした知識、心得をもっていれば、幸福の選択肢になり得る
私がそれを証明している

未来とは、想像しがたいものだ
この「想像していなかった未来」で、この文章を書き起こす私を
過去の私も想像していなかった事だろう

しかし、ひとつ自信をもって言える事がある

次に「想像していなかった未来」を振り返る時
私はラブドールを、リリを迎えた選択に、変わらず誇りを持っている事だろう

最後までお読みいただき、ありがとうございました
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