Piece of cake から、フードロスを考える。
寒い日が続いていますね。こちらデンマーク、気温は冬の東京とほとんど変わらないのですが、風が強く冷たく感じます。
さて、そんな風ビュービューの中、港町Helsingør(ヘルシンガー)にやってきました。
カフェを探し、彷徨っていたときのこと。日曜日の夕方ということもあり、ほとんどのお店はもう閉まっていました。(大きめのショッピングモールであっても、日曜日は16時に閉まります)
18時まで営業しているカフェを見つけました。北欧らしいシンプルで洗練された雰囲気のお店です。中に入り、暖をとりながら紅茶を飲んでいると…
お店のお姉さん「ケーキ食べる?」
わたし「!? 食べる!!」
チーズケーキをゲットした。無料で。
考えてみたら、閉店まであと1時間半くらい。店員さんたちは、お客さんいるけれど全く気にせず片付けはじめてる。
きっとこのケーキも廃棄になっちゃうから…ってことで貰えたのだと思う。
(もちろん正規料金払って食べてる人は「不公平だ!」って思うだろうし、転売なども起こりうるから、廃棄のルールは厳しいんだよな…)
それでも、ちょっとの融通で、ゴミ箱に行くはずだったケーキが私のお腹の中に入ったわけで。私はとってもハッピーになりました。
この Piece of cake が、ここから壮大なフードロス問題へと変わっていきます。
私は数ヶ月をデンマークで過ごし、「食」に対する意識が変わりました。
特に私のいる学校がすごいのです。隣にあるオーガニックファームと提携していて、食品の約80%はオーガニックです。必要な分だけ貰ってくるので、廃棄はほとんど出ません。また、ビュッフェ形式で食事が取られずに残ってしまっても、次の日にリメイクされて再登場します。
ある授業では養豚場に行ってソーセージを作り、実際にみんなで食べるなどしていました。
また驚くことに、私のいる学校の生徒は約20%がベジタリアン・ビーガンです。始めるきっかけは人それぞれだけど、デンマークではどのレストランにも最低1つは対応メニューがあるし、スーパーでも対応食品が安く手に入るらしい。
このような環境に身を置き、食べ物が自分の目の前に届くまでのプロセスを考えるようになりました。
日本にいると、あらゆるものが24時間どこでも手に入る。便利すぎて、手軽すぎて、欲しいものは無限にある気がしちゃう。そして、その裏にあるたくさんの犠牲やたくさんの手間は、見えづらくなってしまう。
また、日本には素敵なおもてなし文化、サービス精神がある。けどそれ故に、お客さんは高いクオリティを要求するし、お店側も完璧を求められる。その結果、過剰につくって余らせてしまったり、少しでも形の悪いものは捨てられてしまったりする。
「いただきます」「ごちそうさま」をちゃんと言う
素敵な文化があるのに、
なぜこんなにもフードロスが多いのか。
皮肉だな。でも、ちゃんと考えなきゃいけないな。
日本人の端くれとして、深く反省しました。
フードロス問題については、専門家の方々がたっっっくさん分析なさってるし、たくさんの団体・企業が取り組みをはじめています。廃棄になりそうなごはんを定額でテイクアウトできるサービスもあるらしい。私のノートなんかより100倍実践的です。まじで。
でも、デンマークの人々から学ぶことがあるとすれば、
食べる物を<主体的に>選択している
ってことだと思う。ベジタリアンやビーガンになったり、オーガニック食品を取り入れたりするのは、自分が「食」とどう向き合うべきか考えて、実際に行動へ移してるってことだと思う。
私は大豆が苦手で続けるのは厳しいかなって思うけど、学校の食事がベジタリアンの日(毎週木曜日)は強制ベジタリアンになってます。
少なくとも消費者として「何を買い、何を買わないか」をきちんと考え、買ったものを100%使い切ることは絶対に心がけたいと思います。
飲みかけのタピオカ捨てるとか!!最後の1粒まで吸って!!
お腹が減ってきたので、この辺で失礼します。
読んでくださりありがとうございました。ビックラブ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?