Sam Wilkes, Craig Weinrib, and Dylan Day / S.T.
なんて穏やかで優しいジャズなのだろうか。
本作は、Sam Gendelとの共作でも知られる、LAのジャズ・ベーシストSam Wilkes(サム・ウィルクス)が、ドラムのCraig Weirib(クレイグ・ウェインリブ)、そしてギタリストのDylan Day(ディラン・デイ)とのトリオで、主として南カリフォルニアの屋外で、夕暮れの下でのセッションを収録したものだそうです。
曲は彼らの曲のほか、Bob Dylan、Tom Jobim、そしてTraditionalな曲も。夕暮れの空気感がそうさせるのか、根本的に彼らの穏やかな情感を反映したゆったりとしな演奏です。輪郭が少しぼやけたような、間のある演奏が美しい残響を残します。
ジャズといえばもちろんジャズなのだけれど、心情的にはフォーク的と言っても良いかもしれません。Craig Weiribのトラップドラム、Bob Dylanのエレキギター、そしてSam Wilkesのベース、3人による親密な演奏が彼らだけの温かく静謐な音の世界を作り上げています。