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Tiago Caetano / Eco da Baía

Tiago Caetano(チアゴ・カエターノ)は、フランスのレンヌに生まれたシンガー・ソングライター。母がブラジル人で父がポルトガル人。フランスとブラジルとポルトガルのハイブリッドだが、音楽的にはブラジルの血が濃い、と言って良いと思う。

滑らかなギターのイントロから、軽快に疾走するサンバに展開して行くM1からなんと心地よいことか。ソリッドなギターの音色、女性コーラスもストリングス効果的だ。タイトなリズムも良い。しかしこの人の音楽は単純に軽快なだけではなくて、どこかインテリジェンスを感じさせる奥行きのようなものがある。アルバム後半はしっとりとした感覚に移行してゆく。

メランコリックな旋律、Tiago Caetanoの少し気だるい歌声、そしてエレクトロニカも交えながら残響を程よく残した淡い色彩感のサウンドは、Leonardo Marques(レオナルド・マルケス)がミックスを担当している。とても才能を感じさせる音楽だと思う。これはブラジル・ディスク大賞ものでしょう。


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