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Jonathan Bockelmann / Sakamoto on Guitar

お叱りを受けることを覚悟で申し上げますが、僕は実のところ坂本さんの音楽をそんなに多くは聴いていません。熱烈なファンとは言い難い人間です。こういう僕は非国民という誹りを免れないですね。

そんな僕が今年最後に紹介するこのアルバムは、ミュンヘンを拠点に活動するクラシック・ギタリスト/作曲家のJonathan Bockelmann(ジョナサン・ボッケルマン)が、以前からファンであったという坂本龍一さんの曲を取り上げた作品。坂本さんの楽曲を、丁寧にギター用に採譜・編曲し、演奏したものだといいます。

クラシック・ギタリストらしい明瞭かつ澄んだ音色で奏でられた、坂本さんの曲の美しさや切なさに、これほどまでセンシティブな作品をよく知らずに過ごしていた自分がちょっと情けないと思います。

本作は坂本さんの曲とJonathan Bockelmannの端正な演奏、そして新鮮なアレンジメントの組み合わせで創造された、静謐で、しかし感情を揺さぶる音の結晶、とでも言いましょうか、これ傑作だと思います。

これが今年最後のディスク紹介です。ご覧いただいた皆様。今年もありがとうございました。


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