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yamabra disk: TATSURO YOKOYAMA / If You Were Closer

なんとまっすぐに思いが伝わってくる作品なのだろう。本作はコロナ禍で移動や人と会うことを制限された横山さんが故郷宮崎で災厄の中、2年の月日を費やし、会えない人たちに会いたいという思いを表現した「大切な人を想う黄昏の時間」をテーマとした作品集なのだという。

残響にフォーカスした、静謐であってもコンセプチュアルにはアブストラクトとも言える最近作「Quiet New」に比べて、感情がよりストレートにコンクリートに表現されていて、審美的で抑制的であっても、暖かくしかし胸が締め付けられるような情感が伝わってくる。

横山さん自身の手による切なくて時に典雅な曲と共に、ブラームスやマグダウェル、レスピーギなどクラシックの作曲家の作品も収録されている。会いたくても会えない「大切な人」を慈しみ、その人に「会いたい」という情動が込められた、一つ一つの曲が短編小説のようなピアノ作品集。


さて9月2日に横山さんの演奏会で山形市のQ1で開催されます、詳細は以下からご覧ください。




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