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韓国ドラマ短評(2024年9月)。

韓国ドラマ短評、2024年9月分です。この7月から一月ごとにその月に観終わった韓国ドラマを短評をつけて記録します。その月に観終わったドラマを、面白く無かったものも含めて全て記録します。僕個人の好みが結構偏っているので参考にならない部分もあるかもしれませんが、ご勘弁を。

さて9月は新作ドラマが完結していないものが多く、このため見終わったものの多くは旧作でした。正直これだっていうものはあまりなかったのですが、その中ではナナ主演の政治コメディー『恋の始まりは出馬から!?~すべき就職はしないで出師表~』、そして超地味な配役でしたが『大丈夫じゃない大人たち~オフィス・サバイバル~』が、あまり評判にはなっていないものの面白かったです。

全てのドラマに脚本などの情報と短いコメントを付してあります。参考にしていただければ幸いです。主役の生成AIによるアバターも付しました(いらない?)。



『軍検事ドーベルマン』

2022年/군검사 도베르만
脚本:ユン・ヒョノ
演出:チン・チャンギュ
出演:アン・ボヒョン、チョ・ボア、オ・ヨンス、キム・ヨンミン、キム・ウソク、パク・サンナム
配信:Netflix

「軍の検事」という設定が日本ではあり得ないので、その部分は新鮮かなとは思うけれど、ストーリーは予定調和的で意外性はありません。サイコな女師団長オ・ヨンス、悪徳弁護士役の耳野郎キム・ヨンミンの悪役2人は良かったけれど、主演のチョ・ボアは目を剥きすぎです。まあ目がとても大きいので仕方ないのだけど。ドーベルマンは可愛かった(ほんとの犬の方)。

主演はチョ・ボアとアン・ボヒョン。

『嫉妬の化身~恋の嵐は接近中!~』

2016年/질투의 화신
脚本:ソ・スクヒャン
演出:パク・シンウ
出演:コン・ヒョジン、チョ・ジョンソク、コ・ギョンピョ、イ・ミスク、イ・ソンジェ、パク・ジヨン、ソ・ジヘ
配信:Netflix

最初はまあまあ面白いかなと思って観ていたのですが、だんだん冗長になってきて、さらに登場人物のキャラ設定が正直鬱陶しく、最後は腹が立ってきます。特にチョ・ジョンソクは役者としてはうまいのだろうけど、キャラ的にかなり鼻につきます。唯一の救いはソ・ジヘ。この頃の彼女が素晴らしく美しいので、ツンツンした役がとても似合っていました。

主演はコン・ヒョジンとチョ・ジョンソク。

『ジンクスの恋人』

2022年/징크스의 연인
脚本:チャン・ユンミ
演出​:ユン・サンホ
出演:ソヒョン、ナ・イヌ、チョン・グァンリョル、ユン・ジヘ、
キ・ドフン
配信:U-Next

基本的にダークファンタジーなので、物語的な幼稚さはまあ宿命ですが、それなりに面白かったです。脚本的にも演出的にもそこそこだと思われます。もちろん主演が全てではないけれど、ソヒョンやナ・イヌの華やかさみたいなものはやはり重要です。スターを見るということもドラマの楽しみの一つですから。ということですっかり今回はソヒョンのファンに。

主演のソヒョンとナ・イヌ。

『大丈夫じゃない大人たち~オフィス・サバイバル~』

2021年/原題:미치지 않고서야
脚本:チョン・ドユン
演出: チェ・ジョンイン
出演:チョン・ジェヨン、ムン・ソリ、イ・サンヨプ、キム・ガウンなど
配信:U-Next

なにぶん主演がチョン・ジェヨン(ポスター右上のオッサン)ということで、いかに名優ムン・ソリが共演とは言っても、その凄まじい地味さは否定しようがないのですが、実はこれ、最終回の酷く調子の良すぎる終わり方以外はとても面白いと思います。要は、最初からしばらくの間の地味さにいかに耐えることができるかにかかっています。

チョン・ジェヨンとムン・ソリ

『NO WAY OUT:ザ・ルーレット』

2024年/노 웨이 아웃 : 더 룰렛
監督:チェ・グクヒ
脚本:イ・スジン
出演:チョ・ジヌン、ユ・ジェミョン、キム・ムヨル、ヨム・ジョンア、ソン・ユビン、シュー・グァンハン、イ・グァンス
配信:Disney+

動画配信によって犯罪を誘導するっていうパターンは韓国ドラマでは結構多いと思う。その中で本作はかなり面白い方だと思う。最初から血まみれだから、そういうのがダメな人は最初から観ない方がよいです。チョ・ジヌンとユ・ジェミョン、ヨム・ジョンアなど派手さはないけど俳優陣が素晴らしい。でもこれも完結ではないみたいだな。

チョ・ジヌンとユ・ジェミョン。オヤジ2人が奮闘。

『7人の脱出』

2023年/原題:7인의 탈출
脚本:キム・スヒョン
演出:オ·ジュンヒョク、オ·ソンヒ
出演:オム・ギジュン、ファン・ジョンウム、イ・ジュン、イ・ユビ、シン・ウンギョン、ユン・ジョンフン、チョ・ユニ
配信:Netflix、U-Next

すみません。先月24話まで見て終わりかと思ったらあと10話ありました。いわゆるマクチャンドラマ。欲望に塗れた登場人物たちが、グジャグジャで醜悪でグロい。『ペントハウス』の製作陣が集結したドラマということですが、これも酷いドラマです。話を徒にショッキングにするがために脚本が幼稚になっちゃった。結局34話まで観てもなにも終わりませんでした。まだやる気?

オム・ギジュンとファン・ジョンウム。2人ともとても悪〜〜い人だ。

『油っこいロマンス』

2018年/原題:기름진 멜로
脚本:ソ・スクヒャン
監督:パク・ソンホ、ハム・ジュンホ
出演:ジュノ、チャン・ヒョク、チョン・リョウォンなど。
配信:U-Next

料理の場面も本当に美味しそうだったし、僕はかなり面白かった。しかしヒロインの母親のキャラ設定が最悪なのと、なんでこの役者が二役を演じるのか意味がわからない。最後は様々な伏線を回収せずにフワッと終わってしまったが、どうやら視聴率が悪く打ち切りになったためらしい。ドラマ制作時36-7歳だったと思われるチョン・リョウォンが凄く可愛いかったけど。

ジュノとチョン・リョウォン

『家いっぱいの愛』

2024年/原題:가족X멜로
脚本:キム・ヨンユン
演出:キム・ダエ
出演:チ・ジニ、キム・ジス、ソン・ナウン、ミンホ、ユン・サナ

申し訳ない。僕には全くフィットしませんでした。なんか感覚的にも古いし、物語も普通すぎますね。ソン・ナウンは主役としては今一つ魅力を感じない。華がない。お母さん役のキム・ジスの方が素敵に見える。辛口でごめんなさい。

チ・ジニとソン・ナウン

『恋の始まりは出馬から!?~すべき就職はしないで出師表~』

2020年/原題:출사표
脚本 : ムン・ヒョンギョン
演出 : ファン・スンギ、チェ・ヨンス
出演:ナナ、パク・ソンフン、ユ・ダイン、アン・ネサン、ソ・ジノン、アン・ギルガンなど
配信:U-Nextなど

このタイトルだけを見て、いったい誰がこのドラマを観たいと思うだろう。僕だってナナが主演でなければ決して見る気にならなかった。しかしこのドラマ、とても面白かった。政治(区議会)を舞台にしたドラマだけど重たくなく、「世界一美しい顔を連覇(2014-15)」したナナのコメディエンヌとしての魅力に溢れている。パク・ソンフンも悪役を演じると表情を作りすぎるのでこのくらいがちょうど良い。政治的な事柄を扱うドラマ脚本コンクール受賞作品。

注)ちなみに「出師表(すいしのひょう」とは、

臣下が出陣する際に君主に奉る文書のことである。「出師」とは文字通り「師(=軍隊)を出す」ことを、「表」とは公開される上奏文を指す。「出師表」自体は一般的な文書名であるが、歴史上、三国時代蜀漢の丞相であった諸葛亮が、皇帝劉禅に奏上した『(前)出師表』が極めて著名であり、特に述べられない場合、「出師表」とはこれを指す。

wiki
ナナとパク・ソンフン

『悪い記憶の消しゴム~My Memories~』

2022年/原題:나쁜 기억 지우개
脚本:チョン・ウンヨン
演出:ユン・ジフンとキム・ナヨン
出演:キム・ジェジュン、チン・セヨン、イ・ジョンウォン、ヤン・へジ
配信:U-Next

設定は面白いとは思うんですけどね、あまりに医療/医学監修がダメすぎて職業柄冷めてしまいました。脚本も甘いと思います。最後もあれじゃあ心神耗弱で犯人がすぐ娑婆に戻っちゃう。しかし時代劇のイメージが強かった、美しく誠実そうな(あくまで見た目は)チン・セヨンが救いか。辛口でごめんなさい。

キム・ジェジュンとチン・セヨン。どっちのアバターもいまいち似てない?

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