Blue Lake / Weft

あまり乱用されていて使うことに若干躊躇するところもありますが、こういう音楽は有機的といって良いのかもしれません。「有機的」にはさまざまな意味があると思うけれど、「有機とは、生物だけが作り出せる「炭素」を含む化合物」を指すこともあって、こういう自然な感覚で命の通った音楽を人が作った有機的音楽という言葉に準えるのは、意味としては外れてはいないと思います。

テキサス州出身で現在はコペンハーゲンを拠点とするアーティスト、Jason Dungan（ジェイソン・ダンガン）によるプロジェクト、Blue Lake。彼は自作の48弦チターの演奏者です。

本作は2025年に予定（これからっていうことですね）されているフル・アルバムに先駆けてのミニアルバムなのだそうです。オープン・チューニングのギターとチェロの響き、ピアノやメロディカ、12弦ギター、フルート、クラリネットなどを重層的に配して、淡く柔らかい色彩感の中に、実に心地よく有機的なサウンドが創造されています。フル・アルバムが楽しみです。