八犬伝
映画はすごく良かった
時代は江戸時代後期その時代に作られた
室町時代後期の歴史物が現実と虚の世界を交互に行ったり来たり
現実と昔の繋ぎ目がスムーズに移行するのは
タイタニックの技法が素晴らしいと思ったが
これはこれで良いのだとひとりゴチる
歴史物の中のさらに昔の歴史物
ややこし😁
虚は実とは
現実は悪が勝つが
馬琴が描く物語 虚は最後善になるのだと
作者金馬の想いが伝わってきた
闇の底芝居小屋奈落での
鶴屋南北と馬琴との創作物の対峙
虚と実の考え方が違えど
南北の相対する意味も理解できる馬琴
闇に消えてしまえばいいと思えば思うほど心に引っかかる
南北の言葉が馬琴を迷わせる
このシーンは不気味で好きなカットだ
八犬伝という名だけど
馬琴と北斎の友情物語だった
歌舞伎もありーので感動した
八犬伝はストリーのスパイス的なもので
詳しく語れてないが
昔 NHKで人形劇見てたから内容は分かってるので
内容が薄いが
それなりに面白かった
八つの球の揃うのが早い早い
映画の進行上仕方ないのだが
その中でも屋根から落ちるシーンや炎の煙幕などCGが素晴らしかった
馬琴が生み出した物語「八犬伝」の28年の歳月
いろんなことがあった
人それぞれが主役である物語
その一つの物語なのだ
馬琴の息子を失くすシーンは辛かった
なぜ自分は生きているのたと
なぜ変わってやれぬのかと
人は生まれると同時に定められるのは死なのである
ほとんどの人間は寿命という定めに従うのである
そしてその定めに争うように
少数の人が自分の意思で寿命を決めることを選択する
これは人間に与えられた権利なのだろうか
そんなことを考えながら
馬琴の哀しみを自分の哀しみに捉え
画像を見つめる
下駄屋娘だった馬琴の妻
大声で馬琴を愚弄する
学もなく息子にも蔑まれ
死期の時 嫁に向けられた視線には嫉妬が感じられた
我が母と馬琴の妻が
シンクロしたのは個人的な感情だ
彼女の人生に彼女はどんなジャッジを下したのだろうか
そんな事もふと感じた映画だった