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自分でつくる、余白。
辿り着いた場所は、いつもの公園だった。シャボン玉のように浮かんでは消え、浮かんでは消えるふわふわとした言葉たちと一緒に、今日も歩く。
何を食べたいわけでもなく、なにを探しているわけでもないのに、コンビニを見つけては出たり入ったり。ランチの時間になるとぽつんぽつんと現れるキッチンカーのポップを覗いては離れ、とてもじゃないけどひとりでは入れないお洒落なお店をちら見する。
路地にはかわいいパン屋さんが。映画に出てきそうなオフィス街の雑踏とは離れた雰囲気。
やさしそうな女の人が透明なドアの向こうに見える。「有名なのかな、おやつに買いに来ようかな、もう売り切れちゃうかな。」
そんなことを考えながら、結局おにぎりとパンをしゅっとしたコンビニ袋に入れていた。ぶらぶら袋を振り回す。足は止めない。
***
淡い5月の空は、時間が止まってしまったかのように穏やかで。たまごサンドがよくお似合いの芝生が顔を出す。
おにぎりをぱくり、ひとかじり。
小さい頃から当たり前に食べているおにぎりは、大きくなってからの方が好きになっている気がする。いちばん好きなのは、おばあちゃんの握ったおにぎりだけど。
働いて、ごはんを食べて。
食べることは生きることなんだなぁ。としみじみ思う。食べるために働く。ってことは、生きるために働くってことで、働くために生きちゃだめだよなぁ。
なんて、当たり前の繋がりを頭でなぞった。
お腹が満たされたはずなのに、頭がぼーっとする。できればこのまま、おひさまの下にふかふかの布団を敷いて世界中から集めたありったけのモフモフに包まれて寝てちたい...なんて、気持ちいい妄想にくるまれる頭のなか。
寝不足じゃないのに...もしかしたら、頭の中を空っぽにする時間が足りてないのかも。
やることをひとつずつ終わらせるのは達成感があって気持ちいいけど、窓を開けて新しい空気を入れ替える余白がないと、どこまでも続く道を淡々とこなすだけになってしまう。
一旦、一区切り。
時間割やチャイムの音や放課後がないわたしたちは、空気の入れ替えを自分でしなくちゃ。
午後もがんばろう。余白のある夜に備えて。
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