タイトル オム・ファタール にこにこ笑顔 爽やかで ふふっと微笑 つややかで フッと鼻笑い 軽やかで ゲラゲラ爆笑 腹抱えて たかが笑顔 されど笑顔 日により見せる姿は違って 幼い子の無垢も 大人のあでやかさも もちあわせている どの姿でも 人を狂わせる 決して顔がよすぎるわけじゃない いたって普通の男 なのになぜ こんなにも笑顔に魅せられるのか こんなにも 目が離せないのか 表情のかわりように 息をのむ それは 人を惑わすオム・ファタールだから 今日もあなたは笑顔
おいしい記憶。皆をつなぐ、だし巻き玉子。 焼く人によって全く異なる、だし巻き玉子だ。 父方のだし巻き玉子は卸売市場で買ってきたものだった。祖父が魚屋だったため、いつも卸売市場に行き、買っていた。仕事で売れ残った時や、正月などのめでたい席でだけ食卓に並ぶ特別メニューだった。 今となっては魚屋もやめたので、食べられないメニューとなっている。 母方のだし巻き玉子はごくごく普通。けれどつくる人によって微妙に違う。 例えば祖父は葛粉を入れて出汁を少し止める。祖母は水を入れず、粉末出