雨あがりの夕暮れどき ~3月8日にて~
今日は国際女性デー。ということでケーブルテレビのシネマプラスで”チア・アップ(邦名)(原題Poms)”を拝聴した。こんな町、あるんだ。知ってたけど、うわぁ住みたくねー、という老人ホームを街にしたような町にメイが引っ越してきた。これまでの生活の何もかもを処分してひとりでやってきた。それは実は誰にも手をかりずに最後を迎えるために…
国際女性デーとは趣旨がずれる?と思いながら観ていたが、何のなんの、むすこの過干渉や夫の支配、年齢による差別や性的な偏見、それらを取り込んでしまって年齢とともに熟成させてしまい、それを高齢ならではの物知り顔で押し付けてくる。高齢ならずともあるアルのジェンダーのしがらみがそこかしこに出てくる。高齢であることがその縛りに拍車をかける。
それをもろともせず、母の病に遮られた若い頃の夢をここにきて実現しようとするメイ。賛同を得て、壁にぶつかり、谷に落ちて、でもそこから這い上がりながら、夢を実現する。常にだれかの支えを得ながら。シンプルながら諦めない気もちの熱さと夢を与えてくれる映画だった。
奇しくもこの日、アカデミー賞映画のコーナーで”ゴッドファーザー”を観た。え!本当にアル・パチーノ?と思うほどに美しいお顔立ちの青年とそのアメリカ人妻のダイアン・キートンが若い!!!二人とも若い!!!ダイアン・キートンのアメリカ人ぶりが佳かった。現在76歳だけれど、これからもダイアンの動向に注目したい。(しかし、ゴッドファーザーよ、なぜにそれほどまでに暴力的なのか…)
いくつになっても自分のしたいことをしていたい。その元気を誰かと共有しながら。わたしは長生きは望まないけれど、その日、その時を精一杯生きていたい。悔いのないように。社会的に個人的にも女性の一人ひとりがそのように日々を過ごせることを切に願う。
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