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私たちが夢見た物語

行かない予定より、行く予定を立てたい
食べた事のないものより、安定に美味しいものを
確証のない好きより、真実の好きを
現実主義 理想が高い ハードルも生活水準も何もかも下げなければ
遺影を見る度思い出す、あの人、あの子

私が拒絶を見せてしまったから死んだあの子も。
中3になれずに自死の道を選ぶ覚悟のある子だ
どうしようも無い家庭環境と学校を行き来するあの子は、
とても強く だが脆かった

彼のSOSは大半の大人は気付いていただろう
彼の幾ばくかの希望は儚く汚く消えた
11歳ながらに救済を考えたが、
たかが知れてる 子供だからだ。
結局何も変えることが出来なかった。
成人になり、当時の私の考えがどれほど無意味で
浅いものだったか痛感する。

救えた命だと今でも思う 彼には夢があり、えがく未来があった
「獣医になり、命を救いたい。」
彼は動物が好きで猫を沢山飼っていた
命を救いたいと少しでも思った彼が
自ら死を選ぶとは思わなかった 嘘だと思った

だが私は勘違いをしていた
数多のイジメを一緒に耐えてきたから私たちは強いと思ってしまった。
彼に1番寄り添わなければいけない存在だったのに、1番理解出来ていなかったのは"私"だったのだ。
勝手に期待をし、勝手に夢を覗き見し 感傷に浸っているのは自分でしかない
彼のSOSを恐怖としてしまった私の臆病のせい。

彼は自らの死を悔いていないかもしれない
彼は自らの死を受け入れていないかもしれない
彼は解放されて清々しいのかもしれない
彼は向こうで新たな試練で苦しんでいるかもしれない
彼は出来なかった休息をしているかもしれない
彼は彼は彼は彼は彼は……………………

生きていないと新たな思い出が作られない
過去に縋ってしまう 良くない
一緒に救済を求め、そのブルーな瞳に映る私たちの未来だったものに。🥂

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