【タイ】一生気になるトイレ事情
前回投稿から随分と時間が経ってしまったが、その間には引っ越しや一時帰国があり、記念すべき30歳を迎えようとしたタイミングで夫婦共々流行り病にかかり(正確には先行して感染した主人からうつされ)2週間自宅監禁されたりしていた。今はすっかり回復し(というより私はちょっと酷い風邪程度で済んだ)、マレーシア・シンガポール旅行にも行ってきた。
そこで印象的だったのは、両国ではトイレでトイレットペーパーが流せたこと。タイに住む者にとって、紙流し厳禁というルールは骨の髄まで染み付いている。とはいえ、このルールも高級ホテルなどに泊まると流せたりして謎である。そう、タイのトイレ事情は個人的に謎なのだ。
タイのオフィスビルや商業施設でトイレを利用すると基本的には紙は備え付けのゴミ箱へスタイルである。それは理解できる。慣れもした。
だが、パーキングエリアやお寺などの古典的和式スタイル便所になると、紙はなく、溜めてある水を桶で掬い流す方式となる。それは良いとして、ティッシュ捨てのゴミ箱がなかったりするときがあり困るのだ。そこで周囲のタイ人を観察すると、そもそも紙を使っていなさそう。とすると水だけで全てを完結させているのか。紙で拭うより水で洗った方がよっぽど清潔という考え方もあると思うのでそれは良いのだが、どうやって濡れた尻を乾かすのだろう。所謂「パンツビショビショ問題」が解けないのだ。
これはラオスに住んでいた時代からずっと謎で、家族で話し合っても、知人友人に問いかけても20年近く解を得ることはてきていない。日本人間で考えているので当然と言えば当然だ。かといって、タイ人の友人に聞くのは何となく憚られる。最近ではタイでも綺麗なトイレが増えたし、謎は謎のまま置いておくかという心境になってきたりもしている。
更に、紙を利用する場合、流せるのか流せないのか問題もあるわけだ。流せないのが基本なのだが、前述の通り高級ホテルなどでは流せるし、数年前住んでいたコンドでは流せていた(が実はダメだったそうで、それでも一年以上トイレが詰まるといったことはなかった)。しかし、昨年1ヶ月のみ滞在したコンドでは流せるという話だったのに退去日に見事詰まってしまった(詰まらせたのは主人である)。極めつけには、タイ人の友人は低層階なら水圧が強いから流せるなどと言っていたりする。謎すぎる。ただ、2度とトイレを詰まらせたくないというトラウマから、我々夫婦は紙はゴミ箱へ入れることを徹底している。
そんなこんなでタイの「水洗だけど紙はゴミ箱へ方式」に慣れきった私達は、一時帰国をした際にトイレに紙を流して良いことに物凄い違和感を覚えるようになってしまった。こんな場面でタイ化が完了しているとは…。そして漸く流す方式に慣れた頃にタイに戻り、勢い余って紙を便器に落としてしまい「しまった…」と思うのである。
昨今、世界統一管理などという陰謀論があるらしいが、するならまずは下水とトイレスタイルを統一して欲しい。そうしたらいちいち悩まなくて済む。