DTPの勉強会 第33回 メモ Part1
コロナの中、マスク着用・会場内の出入りの際はアルコール消毒必須、ではじまりました。初参加です。
見逃した方には動画配布も。ありがたい。
あいこじゃんけんで「フォントかるた」がもらえるプチイベントが最初にあり、和ませるナイス冒頭。うまい。
タイポグラフィ講座
加納佑輔 さん
株式会社そうさす 意匠部部長 @名古屋
タイポ・文字組を魅せるのがテイスト。
リモートでも稼働。
名古屋ではJAGDAに入っておいたほうがよかったので加入している。
デザイン学校へは行ったが、入社した会社でデザイナーは一人。先輩不在。独学。イラスト・写真も外注できない状態。→限られた中で品質高めるためにタイポで模索。
ナルホ堂
https://www.naruhodo-nagoya.com/
共同でデザインイベントを企画。
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第1章 書体の選び方
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書体は使い方次第。
「自分なりの基準を設ける」
そのために
1. 組んだときの印象をもっておく
「硬い」「やわらかい」「オールド」「モダン」など
モダン:均質、四角形 ↔︎ オールド
2. 見分ける習慣
気になった書体はすぐに調べる
[かな の見分け]
「な」「の」「た」で大抵わかる / 次は「か」
(フォントかるたも制覇できるかも?!)
[漢字の見分け]
「火」「永」でわかる
cf)
「もじの見本2.0」
「書体を愉しむ栞」
「スクラップファイル」
3.観察する
汎用性が高くて「美しい」(と思える) 書体。
[汎用性が高い]
・拡大縮小OK
・欧文約物◯
cf)
- A1明朝
- 游ゴシックE(カギカッコやパーレンが細く、加工する手間が省ける)
- 筑紫Aオールド明朝 (Garramondに合う)
- たづがね角ゴシック(極太ウェイトでもパーレンが細くて配慮がある)
[美しい書体]
・一文字一文字が美しい
・組んだときの表情が美しい
cf)
- 筑紫Cオールド明朝
- 秀英初号明朝 撰
- 味明 - 行 (手動で詰める必要あり)
- 凸版文久見出しゴシック("筆押さえ"があるのはこの書体のみ)
4.書体を分類する
[品質]
汎用性 / 欧文約物 / 自分の基準を超えているか
[好み]
好きなデザイナーが使用している、など
[用途]
本文で使用するものは絞り込む
キャプションはカーニング設定が良いものを。
読ませる優先度でマトリックスを作る
タイトル / 大見出し・・・オールド
小見出し・・・・・・・オールド・セミオールド
本文・・・・・・・・・セミオールド・モダン(スタンダード)
キャプション / 表・・・モダン(スタンダード)
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第二章 合成フォントをつくる
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■ 基本的な考え方
・オールド同士 / モダン同士
・大きさは無理に合わせず良い
・とにかく試してみる
[縦組みの例]
リュウミンB
かなを96%に縮小 > かなを細いweightに変更 (早く読ませられる)
[横組みの例]
本文だと小さいのでそのままのほうが良い場合も
cf )
漢字:味明
かな:築地体35ポイント
カナ:筑紫オールドC明朝B
YSEM的な雰囲気になる。(読売新聞の見出し明朝体)
漢字:筑紫オールド明朝M
かな:築地体3号細仮名
漢字:グレコ
かな:秀英4号細仮名
漢字:凸版文久
かな:ヒラギノ角ゴオールドW7(用促音75%、約物は游明朝に!)
漢字:秀英にじみ明朝
かな:武蔵野かな
※ にじみ同士を組み合わせてみた
■ 見出し・タイトルを作り込む
加納さんの方法
見出しを先につくる>他をレイアウトする
書体を検証し組み方を決める
考慮すべき部分
[書体]
・内容
・ターゲット
[組み方]
・タイトルの長さ
・リズム、単語の並び
・各単語の重要性...意味を考える
(学校名も分けてしまってもOKな場合も、ひとまとまりで読ませられたらOKなど)
漢字・仮名の関係性を検証
単語、リズムを考える
書体の形、大きさ、流れを考える
まとめ
一貫した自分ルールを持つ
知識を更新して自分ルールを改良し続ける