隠された伏線を回収

この前アメトーークの読書芸人の回で芸人のゾフィー上田がこんなことを言っていた。

「読書は帰ってくる」

何のことかというと、読んでる本の中に出てくる本があったら、それを読んでみる。
その本に出てくる本があったら、それも読んでみる。
繰り返してるうちに、初めに読んだ本に帰ってくる…という話だ。

番組の中ではスベっていた話だが、読書量が増えてくるとこれは「あるある」だと思う。
特に人文書や哲学系の本ではしょっ中起こる。
具体的な書名や作家名が出てくることはそう多くないが、「これって前に読んだアレに書いてあったヤツだ」みたいなことは本当に良くある。

そういうのを見つけた時は、その本に暗に書かれた伏線を自力で回収したような気分になる。
少し大袈裟に言えば、世界の法則の一部を解いたような感じだ。
著者が明確に「この本に影響を受けました」などと書いてはいないのに、それがわかってしまったという爽快感は病みつきになる。

最近では、こんな感じだ。
以前の読書会で取り上げた『世界は贈与でできている』。
読み終わる頃に、何かのきっかけで『思いがけず利他』を知り、読み始めた。(まだ読んでる)
これはいい本だなあと思っていたところ、本の中に『中動態の世界』が出てきて気になった。
気になったタイミングでヤンデル先生が『言語が消滅する前に』を紹介していて、そこで『中動態の世界』の話をしていた。

全く偶然に私の中で『世界は贈与でできている』→『思いがけず利他』→『中動態の世界』→『言語が消滅する前に』という綺麗なラインが引けてしまった。

自分が意図してないのに繋がってしまう本のラインにゾクゾクする。
そういえば「意図してないのに」というのはまさに中動態的なんじゃなかろうか。

豊かな人生のために、ファッションのスパイスを。 学びやコーチングで自分の深掘りを。 私の視点が、誰かのヒントになりますように。