誕生日でした #交換留学日記 6
2024年9月23日 弱気なのが悔しい
一週間が始まった。
朝から講義で早起きして大学へ。
もう7時半を過ぎないと明るくならない。
サマータイムは10月末でおしまい。日本との時間が8時間になる。
10月といえば、ちょうど試験期間だ。
オランダの冬は雨と風が強いと、何度も耳にしてビビっている。まだ雪の方がいい。風は体感温度が下がるから、しんどそう。
午後は、グループディスカッションのためにクラスメイトと集まってプレゼンの内容を相談。
また、なかなか会話に割って入れず、誰かが話し終わるのを待っている間に黙ったまま30分くらい経っていた。
思い切って発言しても、なかなかプレゼンの内容に貢献できるようなことが言えなかった。
解散して一人になって「鍛えられるわー」と、思わず秋の高い空を仰いだ。
紅葉した街路樹の葉が、朝より強まった風に乗って焦るように散っていく。
頭の中が言い訳と悔しさの声でいっぱい。
不得手なことを克服するのって、ものすごくエネルギーを使う。
「好きなことを極めて、不得意なことはできる人に任せよう」とは言うけれど、いまのわたしにはそんな選択肢はない。
確かにグループプレゼンの前に「それぞれの得意なことをがんばろう」という前提を共有するスライドを映して、先生がグループワークの進め方のイントロダクションをしていた。
でも、その「得意なこと」を任せてもらえるようになるまでには信頼関係が必要だ。
その関係構築には、あと一歩の勇気が必要なのだ。
得意なことにたどり着くために、不得手なことにぶち当たっている。ぶち当たっているというか、壁の前で一生もじもじしている。
その弱気に苛立つ。
もう一つの授業のグループワークでは、積極的に発言できたのに、なぜか今日集まった4人のグループになると、饒舌なメンバーが多いからか黙りがちになってしまう。
他の授業や隙間時間の友だちやクラスメイトとの会話で、なるべく話してある程度の図太さを獲得したい。
2024年9月24日 うれしいお誘い
連日早起きで、少し眠い。
サンドイッチを作って学校へ。今日も課題をふたつ出す。
毎週何個も課題があって、このままだと勉強しているだけでオランダ生活が終わってしまう。
ところが「クリスマス、こっちにおいでよ」と、ドイツの友人から連絡が!
年末年始、どうやって過ごそうかまったく考えていなかったから、お言葉に甘えて友人の家にお邪魔することになった。
日本から持ってきた調味料を持って、日本食を作って振る舞おう。
11月のセメスターの中盤にあるおやすみにも、一人旅に行きたい。
旅を励みに、今日もがんばりました。
2024年9月25日 感覚がバグる
英語で自転車は「bike」もしくは「bicycle」と呼ぶ。
けれどほとんど「bike」。「bicycle」と呼んでいる人は見たことない。
実際に自転車を日常的に使うようになり、なるほど、自転車はほとんど車と同じ立ち位置だ。
ユトレヒトの道路や歩行ルールを見ていると、歩行者や自動車より、自転車が優先されているように感じるし、利用者も多い。
自転車専用道路を、なぜかモーターバイクや軽自動車(にあたるサイズ)が走るエリアもあるし、自転車の価値が高い。
北海道に住んでいたとき、車で2時間の場所は「近い」と感じていたように、自転車で1時間で行ける場所を「近い」と感じるようになってきた。
ユトレヒトからアムステルダムへも、行こうと思えば自転車で3時間弱で行けるのだ。近い!(近い?)
週末は、どこかへお出かけしたいなと、Googleマップをズームインしたり、ズームアウトしたり。
ユトレヒトよりもインターナショナルな雰囲気だというロッテルダムへ、行ってみようかな?
ちなみに、ロッテルダムへも自転車で3時間で行ける。……挑戦してみる?
2024年9月26日 がんばった!
さんざん怖気付いては「悔しい」を繰り返していた、とある授業のグループディスカッション。
今日はいつもより発言するぞと意気込んで、ちゃんと意見を言えました。
グループの子達のキャラクターが分かってきたのも発言しやすくなった要因だし、わたしがテンパってむちゃくちゃな英語になってもしばらく待ってくれるし(眉間に皺を寄せられたりするとますます何も言えなくなる)、前よりちゃんと貢献できる発言ができたし(授業の内容にもよるのだと思った)参加しようとしている姿勢は伝わったかなと思う。
明日は授業がない! なんて気楽なの!
おいしいお菓子でも買って帰ろうかな。
2024年9月27日 メンタルブランコを乗りこなせ
メンタルは、常態的に比較的安定している、とは思う。
しかし、水曜に突然、しんどさが津波のように襲ってきた瞬間があった。
ふだんは心地よい風が頬を撫でる速度で揺れるブランコのようなメンタルだが、思い切った挑戦や、刺激的な環境に身を置くとなると、気合が入って立ち漕ぎしているブランコみたいな振り幅の揺らぎになる。
爽快感と緊張感が高まって、遠くへ行けそうな無敵感と、でも両手を離したら転げ落ちそうな不安とが行ったり来たり。
今回の突発的なしんどさは、立ち漕ぎしていたブランコが突風に煽られ、ぐらり、と揺れたのと似ている。
少しバランスを崩し、立て直してまた漕ぎ続けることもできるが、そのままうっかり転落するかもしれなかった、一瞬の風。
結果、わたしは転落せずに済み、かろうじてSOSを出した友人が「ラーメン食べに行こう」と誘ってくれたから、初めて日本食レストランへ行った。
メンタルの揺らぎは、どこでどういうふうに襲ってくるか分からない。
大丈夫だとあぐらをかかず、自分のバイオリズムに耳を傾けないと、立ち漕ぎしたまま勢いに任せてひっくり返ってしまうだろう。
2024年9月28日 また生まれ直す
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