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妄想の中で旅をする

最近はまっていることがある。それは「妄想の中で旅をする」こと。それはどういうことかというと、行くかどうか分からないけれど、とにかく旅をすることを妄想して楽しむこと。「行くこと」ではなく「行くまでの計画やスポットを見つけること」を楽しむ、というちょっと変わった娯楽だ。

私は生粋の旅好きで、1年間家を持たずにいろんな街で旅暮らしをしていたけれど、今は目の前の「暮らし」が楽しくて、なんていうか、旅欲みたいなものは落ち着いている。

旅をすることが楽しいのは前提として、私は旅をするまでの気になるお店を調べる時間とか、上手くスケジュールを作る時間とか、そんな時間すら楽しくて仕方がない。だから、極端な話、妄想をしていれば旅を十分に楽しめるというわけだ。

旅先のお店やスポット(観光地として有名かどうかは関係がない)を徹底的に調べる。当日の巡るルートを考える。その工程が大好き。行き当たりばったりの出会いやハプニングを楽しみたいという人もいるけれど、私は「当日旅をするまでのワクワク感」も丸ごと味わっていたいと思う派だ。

調べたからと言ってすべてのスポットに行けなくても、思い通りのルートで旅が進まなくても、それはどうでもいい。調べることと企画することに意味があるからこそ、当日予想外のハプニングがあっても全然楽しめる。

今思うと、前職は旅行会社でツアーの企画をしていた。旅程の提案もしていた。今はライターとして書くこと以外に「調べる」ことを主とした仕事をしている。もしかすると、「調べること」と「スケジュールを組み立てること」を通して楽しみを得ているのかもしれない。

そう、そんなこんなで調べることが大好きな私は、妄想の中だけでも十分に旅を楽しむことができる。

先週は、淡路島へ妄想の中で旅をした。この妄想ゲームにパートナーを巻き込んだのだけど、一緒になってあーでもないこうでもないと付き合ってくれた。淡路島を周るならレンタカー借りなきゃだよねぇ。幸せのパンケーキの本店に行きたい!丘の上から海の景色をぼーっと眺めたい。旅館は海が見える部屋と露天風呂があるところがいい。2日目は朝早く起きて海沿いでおいしいものを食べたい。こんな風に、ポンポンと行きたい場所、したい過ごし方を挙げていく。

こうやって妄想を繰り広げると、必然的に旅先で求めていることが分かってくるのが面白い。私は海が好きだから、ここぞとばかりに海の見える場所に行きたがっている。ただ、有名なスポットにはあんまり興味がないから、海を眺めながら「きれいだねぇ」とぼーっとしていればOKという気持ちがある。せっかくなら、宿泊先には大きな露天風呂がある旅館を選びたい。

1人で妄想するのも楽しいけれど、パートナーや友人と一緒にすれば、自ずと旅先での過ごし方のリズムや塩梅が分かってきて面白いと思う。もちろん妄想をすれば実際に行きたくなるけれど、妄想をしているだけで楽しい。

「○○に行きたいなあ」と思うだけじゃなくて、「実際に○○に行ったら、どんな過ごし方をしたいかな」と妄想する。たったそれだけで、願望はしっかりと「旅をする」という行為になっていく。妄想の中で旅をする。そんな楽しみ方も通して、日々を豊かにしていく。



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misaki|散歩日和
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