「憧れの美少女転生したはずなのに」【企画書】
キャッチコピー
憧れの美少女に転生した僕だけど、ひそかに思いを寄せていた親友は、ゲームをクリアして現世の僕に思いを伝えようとしていた。
こうなったら、RPGの登場人物として、親友のクリアをサポートするしかないな!
見た目は憧れの美少女なのに、中身は恋する男子高校生。RPGの登場人物として、親友とクリアまでいけるのか?
あらすじ
ごくごく平凡な男子高校生、トワ。
親友のマコトと過ごす日常は、何もないけど、いつもどおり楽しい日々だった。
そんなトワは、マコトに対して親友以上の気持ちをもっていた。
「この気持ちは墓場までもっていこう」
マコトとずっと親友でいたいトワは、その気持ちは隠したまま、いつまでも親友でいようと誓う。
ある日、トワは学校からの帰り道、事故にあってしまい、目覚めると、【ドリームフラワー】の魔法使い、ハナカになっていた。
RPGゲームの世界である【ドリームフラワー】では、魔王を倒した勇者の願いは何でも叶えてもらえるのだ。
さっそく冒険にでようとするトワの前に現れた勇者は、親友のマコトだった。
勇者マコトの衝撃的な願いを聞いたトワは、RPGの登場人物として、サポートしていこうと決める。
そんな2人の願いは叶うのか、、、
第1話
平凡な男子高校生のトワ。
今日もいつもどおり学校に行って、
いつもどおり授業をうけて、
親友のマコトとたわいもない話をしたり、ゲームをしたり、なんの変化もない1日をすごす。
(ゲーム画面にさりげなく、【ドリームフラワー】をうつす。)
トワには、誰にも言えない秘密があった。
トワは、親友のマコトに対して、親友以上の感情をもっていたのだ。
しかし、トワとマコトは同性であり、大事な親友であった。
「この秘密は墓場までもっていこう」
トワはマコトと親友で居続けることを誓う。
もしも、自分が女の子だったら、マコトと普通に恋愛ができたのだろうか。
そんな叶わない妄想をする毎日。
「美少女転生して、モテまくりたい。マコトと普通に恋愛してみたかった。」
美少女転生なんて、現実味のない妄想をするトワ。
これからも、マコトとは親友であり続けたいトワにとって、美少女転生は現実味の全くない憧れであった。
そんなある日、下校中のトワは事故に巻き込まれてしまう。
意識を失う直前、マコトの顔が浮かんだトワ。
想いを伝えておくべきだったかな。
そして、目を覚ましたトワは衝撃の光景を目撃する。
なんと、自分は【ドリームフラワー】の世界に転生していたのだ。
しかも、トワはハナカという、勇者とともに行動をする魔法使いに転生していた。
憧れの美少女転生を果たしたトワ。
喜びを感じたのもつかの間、とある事実に気づく。
ここ、【ドリームフラワー】とは、トワとマコトがはまっているゲームの世界。
瀕死の重症をおった主人公が、勇者として転生し、魔王を倒して得られる夢の花の力で、
願いを叶えるという内容だ。
つまり、事故のあと、勇者に転生していないトワは、現実では瀕死ではないのか?
命を失っているのか?
自分は願いを叶える資格がないのか?
突然の恐怖を感じたトワ。
こうなっては、ハナカとしての生涯をまっとうするしかない、
RPGの登場人物として、勇者をサポートすることを決める。
そして、勇者と出会ったハナカ(トワ)。
なんと勇者は、マコトだったのだ。
マコトは、勇者マコトとして転生していた。
現実では命をおとしている可能性のあるトワにとって、この状況は不幸中の幸いだった。
ハナカは、冒険の途中で勇者と恋におち、
勇者の選択によって、この世界で一緒にいるか、現実に戻った勇者と離ればなれになるかが選択されるという設定があったのだ。
トワにとっては、ハナカとしてではあるが、
マコトと恋仲になり、そばにいられる可能性があるかもしれない。
これは、チャンスかもしれないのだ。
そして、トワとマコトはともに冒険をはじめることになる。
トワは、マコトが勇者になっていたことで、いっそうハナカとしての役割を果たすことに集中しようと誓った。
第2話以降
勇者マコトとハナカの冒険がはじまる。
マコトが勇者になっていたことで、
現実のマコトが瀕死であること、ハナカに転生した自分はもう生きていないのではないかと、
ショックをうけていたトワ。
しかし、トワのハナカとしてのセリフは完璧だった。
はまっていたゲームなうえに、美少女転生を夢見ていたトワにとって、ハナカは憧れだったのだ。
「勇者様の願いは何ですか?」
ハナカのセリフだ。
これに対して、マコトは、
「もう一度、トワと話したい。想いを伝えたい」と答えた。
トワは、心のなかで混乱していた。
(自分に会うためにマコトは勇者になったのか?)
「素敵な願いですね。私もがんばります」
ハナカとしてのセリフは完璧なトワだが、
内心は混乱していた。
せっかくハナカとして生きることができたのに、
勇者と恋仲になって、マコトのそばにいられたのに。
マコトは、トワのために勇者となって、冒険をするというのか。
ハナカとしてではなく、トワとしての自分を
必要としてくれるのか。
トワのマコトへの想いはいっそう強くなった。
トワとして、もう一度マコトと話したい。
そう思ったトワは、ハナカとして勇者のサポートをし、マコトの願いを叶えることを誓った。
ハナカとして、勇者マコトをサポートしたら、マコトの願いが叶い、トワとして再会できるはず。
そう考えながら、ハナカとしてのトワのがんばりは、大きくなった。
そして、様々な敵と対峙し、2人の冒険は続いていく。
そのなかで、マコトは自身が転生した経緯を説明する。
「実は、俺は瀕死じゃないんだ」
マコトによると、
トワが事故にあったとき、トワとマコトは一緒に歩いていて、
トワがとっさにマコトのことをかばったようだ。
その結果、マコトは奇跡的に目覚めたものの、トワは瀕死の重症をおい、まだ目覚めていないらしい。
自分のせいで、トワは眠ったままだと自分を責めるマコト。
マコトは、トワの目を覚ましたい、そして、トワともう一度話したいと強く願った。
すると、マコトは勇者として【ドリームフラワー】の世界に転生していたようだ。
トワはまだ生きている、
マコトの言葉から、トワは希望を取り戻した。
やはり、マコトの願いを叶えて、
トワとしてマコトと再会したい、そして、自分の想いを伝える。
ハナカとしての役割を、再度自覚するトワ。
そして、魔王を倒し、
勇者マコトとハナカの冒険は幕を閉じる。
夢の花に願いをこめるマコト、
すると、マコトはふいにハナカの手をとり、
「トワ。なんだろ?」
と、声をかけた。
ハナカの姿がトワに変化する。
トワは驚きを隠せなかった。
「どうして、ハナカのセリフは完璧だった。どうして、トワだってわかったんだ。」
マコトは笑顔を見せた。
「ハナカは俺のことを勇者様と呼ぶ。トワは俺のこと、マコトって言っただろ?」
そういうことだったのか。
(敵との戦いの際、たびたびマコトと呼ぶシーンを挟んでおく。寝言とかもあり。)
そして、現実の世界に2人は戻ってきた。
トワとマコトとして、再会したのだ。
マコトの願いは、トワと話すことだったのに、
なぜ現実で2人は目覚めたかって?
だってまだ、想いを伝えてないからね。
ふふっと笑う天の神様。
ハナカに転生したトワを見抜いたご褒美だよ。この先の2人は、親友であり、親友以上の関係で、ずっと一緒にいることだろう。
文章として荒削りな部分は多いですが、
普段なかなか言えない想いを抱える人に、
伝えておくことの大切さを改めて伝えられる作品になったら、と思います。
その一方で、伝えることばかりではなく、
こういった想いを抱える人もいるという、
安心感のある作品になれたらいいかと思いました。
勇者マコトとのやり取りのなかで、
ハナカとしてのセリフを話しながら、
心のなかではトワとしてのセリフがぐるぐるする様子も見所です。
2人のやりとりは、内容によって、コメディにもシリアスにも展開できます。
様々な伏線をはって、回収できるような展開にしたいです。
敵との戦いについては、ここまでにあまり触れてこれませんでした。
戦いのなかで、ハナカがトワであることを気づく要素や、勇者や魔法使いとしての力、マコトのトワへの想いを込められたら、と思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。