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ひとつの概念だけでは語り切れない魅力




アイドルを応援するきっかけとはどのようなものが挙げられるだろうか。


テレビでその人を見て、
雑誌でその人を知って、
友人からその人を教えてもらって、
家族がその人を好きで、


考えれば考えるだけ 入口 いうものは存在する。
ということはわかっている。
理解はしている。

けれど、ここまで 入口 が多い人はあまり見ない気がする。

というのも、私は その人 のファンだ。
ファンの目線から見て、少し贔屓して彼のことを視感していると自分でも把握している。

それでも私は、彼の凄みみたいなものに惹かれた。

だから、私はその多様な 入口 から入った一人。


それまでは全くその分野に足を踏み入れなかった人間が片足を入れる。
彼のことをもっと知りたくなって、テレビを見る。
彼のことをもっと知りたくなって、YouTubeで彼の名前を検索する。



松村北斗というジャニーズ事務所所属のアイドルがいる。


昭和の俳優を思い出させるような硬派で端正な顔立ちに、モデル並みの背格好。
アイドルとして歌を歌い、踊り、時には体を張るなど、お仕事の幅は物凄く広い。


そんな沢山の仕事をするなかで、彼が一番力を入れ頑張っている仕事は、俳優業である。

2021年2月に主演映画の公開が始まった。
その後、それに続く様にドラマや映画に立て続け出演し、彼の実力が少しづつ評価されるようになった。

「アイドルが俳優なんて舐めてる」

そんなことをSNSで書かれることもあった。

それを本人は実力でねじ伏せた。

自分で掴んだ唯一無二の力だ。

それでも彼は努力を表に見せない。雑誌のインタビューでも言及しない。
全てのことが終わってから「実はあの時意外と大変でね…」なんて冗談交じりに話し出す。



先日、彼が所属するアイドルグループのアルバム発売と同時に彼らが表紙を飾った”anan”が発売された。
彼の個人テキストの部分を拝読した。
そこには親友とのこと、そしてメンバーに対する想い、グループに対する想いが綴られていた。

彼はまさに信念と執着の固まりである。

私にとって彼を応援することは、自分を好きになることだ。


彼は自負しているほどに人間らしい。
自分の世界をもっていて、自分の世界を愛している。

それは一見、独りよがりで一匹狼と思われてもおかしくはないほど。


私には親友が2人いる。高校時代からの親友である。

友人や知人はいるが、何も気を遣うことなく話せることができるのはその2人である。
友人が多い人、少ない人と分けるのであれば確実に後者に分類されるであろう。

今やSNSが普及し、友達は多ければ多いほど良いという価値観を見せつけるかのように投稿をあげる若者たち。

大学入学当初、そんな様子を悲観しながら自分も同じようなことをしていた。

心が少しずつ荒んでいった。

就職活動を始めた3年の夏、SNSを消した。
友達と認識していた人が、友達とは思えなくなってしまった。

自分のなかで、好きだと思える人を大切にしようと思い始めた。

自分を偽って、という表現は自分を守っているだけで一種の逃げだ。

自身からの逃亡である。

自分を偽らない人は弱くない。


北斗くんには、逸脱した自己に対する多様な認識のもと、自己を受け入れる力がある。


北斗くんは、私の希望である。

"人の道標となるような人間に育ってほしい"

そんな意味を込められた名前の通り、北斗くんは私の道しるべだ。

それは私にとってだけではなく、多くの人にとっても同じことが言えるのではないだろうか。

多様な生き方をしているそれぞれの人生に入り込む北斗くんはそれだけ魅力的なんだと思う。

ひとつの概念だけでは語り切れない魅力は、これからもっと多面性を魅せることになるのだろう。

私は、私を好きになる為にも北斗くんを応援し続ける。

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