アメリカ国籍のハワイ旅行記
まるで私がアメリカ国籍を持っているかのようなタイトルにしてしまいましたが、私はそんな格好良いものは持っておらず、彼氏の話です。ニューヨーク生まれで日本とアメリカとの二重国籍を持っています。
ゴールデンウィークに二人でハワイに旅行に行ってきたのですが、このアメリカ国籍の関係で相当バタバタし、ネットにも有力な情報があまり落ちておらずなかなか大変な思いをしていたので、とてもニッチな情報にはなりますが誰かの役に立てばと思い記事にしてみました。彼氏に記事にする許可はもらっています。彼氏および私のことを知っているみなさま、温かい目でお読みいただけると幸いです…笑
直前での問題発覚
ハワイ旅行を決めたのは3月末。ゴールデンウィークに向けて宿、飛行機など一通り取った。この時はアメリカ国籍のことは全く話に上がらず。私も彼氏のアメリカ国籍のことは知っていたし、ハワイがアメリカなことも二人ともさすがに認識してはいたものの、アメリカ国籍のアメリカ入国ハードルについてはちっとも頭に浮かんでいなかった。彼氏がアメリカにいたのは生まれてから2歳までで、その後アメリカへの旅行は中学生の時の家族旅行が最後だそうで、自分でアメリカ旅行の手続きをしたことはなく、彼もすっかり頭になかったとのこと。
「やばい、もしかしたら入国できないかもしれない」とLINEが来たのは、出発の6日前のこと。ESTAを申請したら保留にされた、調べたらアメリカ国籍保有者は日本のパスポートではなくアメリカのパスポートで米国人として入国しないといけない、と大慌て。私は年始にアメリカに出張で行っていてESTAを申請済みだったこともあり、ESTAを取らなきゃという話をしていなかったのも良くなかった。
幸い、ESTAはしばらく保留にされた後、約30分後には承認がされた。時刻は23時前。どういう仕組みで承認されているんだろう。とにかく、これで素知らぬ顔で日本パスポートで入国すれば良いか、といったんはなったものの、ネットを漁っていると、ESTAが通っていても入国拒否されるケースもあるという情報がチラホラ。アメリカ大使館の公式サイトにも、「アメリカ国籍がある場合はアメリカのパスポートが必要」と明記されている。
ハワイまで行って入国拒否されて帰宅はさすがに耐えられないと彼氏。私も、取り残されて1週間1人でハワイはさすがに耐えられない。笑
しかし、アメリカのパスポートの発行には、通常6~8週間ほどかかるとのこと。到底今からでは間に合わない。
調べたら臨時パスポートなるものがあることはわかったものの、予約枠の窓口が空いておらず。
速攻で国籍破棄をできないかも調べたらしいが、破棄できるまでに数カ月かかるらしい。金額も$2,350かかるとのことで諦めたと言っていた。当時、1ドル=160円ほどの円安だったので、40万円近く。たっかい。
九死に一生、臨時パスポート緊急窓口
もうどうしようもないかと思っていたが、翌日、必死で調べていたら臨時パスポートの緊急の予約を受け付けている問い合わせフォームが見つかったとの連絡がきた。
臨時パスポート向けの通常の予約枠に空きはなかったし、上記問い合わせフォームも「回答は3営業日以内」と書いてあるしで、ダメかなと思いながらもフォームに入力してみたところ、1時間足らずで返信が来たらしい。翌日の朝イチ(出発日の4日前)で予約できたとのこと。
在日米国大使館、そして臨時パスポート取得
ということで、朝イチで在日米国大使館へ。
申請にはいろいろと持ち物が必要で、もう出発日まで日がなく一発勝負だったため、かなり頑張ってちゃんと準備していったそう。「夜中に申請書を印刷しにコンビニに行ったら、雨の中道端でおじいさんが倒れてて大変だったんだよ!」「あれは絶対助けなかったら死んでたよ!!」と言っていた。それは良いことをしたね。
ネット情報の中には、「以前取得したアメリカパスポートの顔写真が本人かどうかを証明するために、成長の過程がわかる顔写真が必要になった」とのブログもあり、小さいころの写真まで取り揃えて臨んだらしい。
持ち物の参考にしたというブログ
「顔写真を求められた」との記載のあるブログ
大使館は、日本国籍の人のための列(VISAの申請など)と、アメリカ国籍の人のための列に分かれていて、日本国籍の人のための列はとても混んでいたが、アメリカ国籍の人のための列は誰も並んでおらず、すぐ入れたと言っていた。
いかつい警備員を乗り越え、申請内容に虚偽がないかrise right handしてswearさせられるなどしたそうだが、申請自体はあっさり終わって、着いてから1時間もかからず無事臨時パスポートを手に入れたと連絡がきた。小さいころの写真はいらなかったそう。「昨晩おじいさんを助けて徳を積んだのが良かったのかなぁ」と得意気だった。良かったね~。
無事入国!
ということで、無事ハワイに入国!
ESTAは不要と書いてあったのに申請してしまったことが突っ込まれたりしないかなぁなどと言いながら入国審査に臨んだが、そこは全く聞かれることはなかったと言っていた。「なんで臨時パスポートなんだ」とは突っ込まれたそうだが、経緯を話したら「welcome back」と普通に通してもらえたとのこと。良いな、アメリカからの「welcome back」。
滞在中、1つだけ困ったのが、レンタカーの運転。
ハワイでは国際免許がなくても日本の免許証で運転ができるのだが、アメリカ国籍・日本の免許証がどう扱われるのかさっぱりわからず、結局彼氏の運転は諦めて私だけ運転することにした。多分国際免許を持っていたらスムーズだったんだろうなと思う。
終わりに
さて、この臨時パスポート、発行後1年以内であれば無料で本パスポートに更新できるそうなのだが、無事ハワイ旅行を終えひと安心してしまい、まだ手続きはしていないと言っていた。忘れないよう臨時パスポートは実家の目につくところに飾っているそう。果たして1年以内に動けるか。次なるハワイに向けてがんばれ!!
今回の件もそうだし、アメリカ国籍があることで、銀行口座や投資口座の開設をするのにも毎度とても苦労しているのをよく目にする。いつか何かの役にたつと良いね(ぜひ私をハワイに住ませてほしい)!
Special Thanks 問題が発覚した日の翌日、焼肉屋さんにて大騒ぎする私を諫めてくれた高校同期のA氏・M氏・W氏