【そうだ、先生に聞こう】延山菜摘先生
こんにちは!ミルーム編集部です。
特集【そうだ、先生に聞こう】は、ミルームで人気の講座を担当する先生に、
「○○を始めたきっかけ」や「講師になって嬉しかったこと」など、
様々な角度からインタビューしていく連載シリーズです。
ふだんは画面の中でしかお会いすることのない先生の素顔や魅力を皆さんにお伝えしていきます!
今回は、『装いに彩りを添える 鮮やか刺繍アクセサリー講座』や『装飾模様で日常を彩る 刺繍アクセサリー講座』を担当する延山菜摘先生にお話を伺いました。
始めに刺繍を始めたきっかけを教えてください!
芸術系の大学で染色を学んでいて卒業後は、空間構成のアート作品を主に作成していました。
でも個展を開くときにちょうどコロナウイルスの流行が始まってしまって。
規模の小さい作品に挑戦しようと思ったのがきっかけです。
そこから、元々取り組んでいたテキスタイル(染め織り)に近しいものがあると感じたので、刺繍に挑戦することにしました。
母が洋裁が得意だったこともあって、手芸的なものが身近な環境ではあったと思います。
どのように学ばれたんですか?
独学で、本を読んだり、インスタやyoutubeなどのインターネットも参考にしました。
何も知らない状態で1から学んだのでとても大変でした(笑)
最初は市松模様の1.5cm角で小さいものから始めて、だんだん立体的な作品に挑戦していくようになりました。
独学で学ばれたんですね!最初から商品として販売しようなど、作品のビジョンは見えていたんですか?
今まで作ってきた作品は、展示するようなものが多かったので、これからはお客さまに届けるために作ろうと思いながら学んでいました。
拙いものだとしても、行動をすることが大切だと思ったんです。当時の自分の最大限のものを届けようと努力していました。
努力を続けられた理由は何でしたか?
第一に刺繍が自分にすごく合っていたなと感じます。絵を描くようにデザインもできるけど、糸の問題で制限もあったりするんですよ。
そういうふうに、ルールのある中で自分を表現するというのがとても楽しかったです。
上達したコツのようなものはありますか?
とにかく、やめなかったことですね。刺繍は反復が多いのでやればやるほど身につくんです。
楽しかったのもありますが、これから刺繍作家としてやっていこうという決心もあったからかもしれません。
作品を作っていて嬉しい瞬間などはありますか?
やっぱり耳飾りに仕立て上がった瞬間ですね。
平面的な作品と違って、立体的なものはどんな作品になるか予測が難しいので、できた瞬間うまくいくととても嬉しいです😊
最後までドキドキなんですね!逆にうまくいかない場合もあるんですか?
もちろんあります!何となくバランスがおかしかったり、言葉で表すのは難しいんですけど、確実に違和感を感じます。
だからこそ、毎回が挑戦ですね。どんなふうに出来上がるかわからないので、作品を作り続けることを大切にしています。トライアンドエラーの繰り返しですが、自分自身を試していくことがとても楽しいです!
デザインはどこから思いつくんですか?
私は身近なところから幸せを感じやすいタイプなんです。
例えば、道端に咲く花だったり、そうゆう幸せを日頃からストックしておくようにしています。
旅行記のyoutubeだったり、本を読んだり、ストックしたイメージを具体的にするようにデザインを考えています。
先生の思い入れのある作品は何ですか?
最初に作ったピーコックのモチーフの作品です。かなり異国情緒あふれる色合いだったと思います。
今でも異国の雰囲気がある作品を作ることが多いのですが、
最初でもあり、色合いもかなり派手にしたので印象に深く残っています。
確かに先生の作品のイメージは独特な雰囲気のものが多いですよね!昔から海外の文化などに触れていたんですか?
海外で制作して展示などもしていたので、その影響もあると思います。
滞在制作はとても刺激的で良い経験でした。
やっぱり現地のものに触れたり、いろんな経験をしたいので、これから海外へもまた行きたいと思っています。
話が変わりますが、ミルームでオンラインレッスンを始めてくださった理由などはありますか?
お声がけいただいたときに、自分の刺繍を始めた時の苦労を思い出しました。
一から教えてくれる環境があれば、もっとスムーズに制作に取り組めると思ったのが一番の理由ですね。刺繍の最初って、糸の種類からもう何にもわからないんですよ!(笑)
だからこそ、これから刺繍を始める方の役に立てたらなと思い始めました。
やってみてどうでしたか?
前に大学の非常勤講師をやっていたこともあるのですが、オンラインは初めてだったので、初めは手探り状態でした。
作家として「先生」と呼ばれることはあまりなかったので、「先生」と呼ばれるのがとても不思議です。せっかく教えるならちゃんと教えたくて、丁寧に教えることを気をつけていました。
マイレポなどを見るのが楽しくて、上手な方も多いので、生徒さんというよりかは刺繍仲間が増えた感じでとても嬉しいです。
最近、新しく挑戦していることなどはありますか?
4月にニューヨークでPOPUPの出店をすることになりました。今は落ち着きましたが、少し前までかなり制作に追われていました。インスタグラムでお声がけいただいて、貴重な機会だと思い参加を決めたのですが、準備はとても大変でした。
POPUP自体は国内で一度やったことがありましたが、とはいえまだ2回目で、しかも海外でということで色々考えて作品を制作しています。
いつもはオーダーメイドで金具など、お客さまに合わせてつけているのですが、POPUPだと既存のものを売らなくてはいけないので、どんなものにするかとても悩みました。
結果、やっぱり満足できるものをということで14金の質の良いものに決めました。
作品がニューヨークで色々な方の手に触れ、どんなお客さまのもとへ届くのか、今からとても楽しみです。
色々なことに挑戦されていますね!原動力のようなものはありますか?
自分はものづくりにずっと関わっていくという気持ちですね。
昔から何かを作るということが自分のアイデンティティとしてありましたが、芸大を卒業したことで、より芸術だったり、ものづくりが自分の進路としてブレない芯になりました。
だからこそ、染め織りだったり、刺繍であったり、技法を変えながら自分の制作活動を続けていられるのだと思います。
これからまた挑戦してみたいことなどありますか?
本を出してみたいです!今はデジタルの時代ですが、やっぱり紙媒体で育ってきたので、自分の本を作りたいです。
あとは、作品制作だと、ブローチに挑戦してみたいです。
今取り組んでいるイヤリングやバングルはアクセサリーとして自分を着飾ってくれるものだと思うのですが、その点、ブローチってちょっと重要度が低い気がしませんか?
だからこそ選んでつけてもらえると嬉しいと思うし、少し大きい目のひく作品を作りたいなと思います。自分のなかで崇高な存在でもあるのでこれから挑戦して行けたらいいなと思っています。
ものづくりと共に色々な経験をしていきたいです!!
延山菜摘先生ありがとうございました!
鮮やかな色合いと刺繍独自の質感のデザインがとても素敵な刺繍アクセサリーの数々。
独自のスタイルを持ちながらも、新しいことに取り組んで日々進化を続けている延山先生の魅力をさらに引き出す魔法のアイテムのようですね。
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