【反論術 5】 回答しない
どんな職場にも、意地悪で回答できない質問をして、人を困らせることに生きがいを感じる輩はいるものです。
私の職場にも何人かいます。私の知らない専門用語を使って数字根拠を質問されたのは一度や二度ではありません。そんな輩には、私はいつも以下のリストから返答するようにしています。
「一存では答えられない」
「資料が手元にないので答えられない」
「事実の確認がとれていないので回答できない」
「情報の精査ができていないので答えられない」
「正確な情報がないので答えられない」
「詳細を把握できていないため、正確な回答には調査が必要」
「想定外の質問なので、どのような見解をとるかを検討する必要がある」
「事実関係を調べて回答する」
これは、答えが正しいかどうかは問題ではなく、相手を黙らせるための方便です。あなたを困らせようとする質問には、堂々と回答を拒否しましょう。相手に喋らせる、こちらは答えない、これが得策です。
それでもあなたを感情的になって責めてくる相手には、
「あなたも不正確な情報をもとに間違った理解をしたくないでしょう」
「今、分析、調査中です」
「それ感情論ではないですか」
と言って深く立ち入らずに、相手の感情論にコメントは控えて、冷静にかわしましょう。こちらもいっしょになって感情的になると、品位を下げることにもなります。
沈黙は反論以上の効果があります。聞かれたことにすべて答える必要はありません。
もし相手が、こんな人間なら、
権限を権力と勘違いしている
権力は自分を守るための力と考えている
責任転嫁をする
じっくり話せば分かり合えると思わないほうが良いでしょう。バカな壁は、どんなに頑張っても崩せません。
些細なことでぐちぐち言ってきたり、必要以上にしつこく議論したりする人は、その先のことを考える力がなく、こういう発言をしたら、相手がどのように感じるか具体的に考える能力に欠けています。バカな壁は打ち崩せないと思って、とにかく「回答しない」ことを心がけましょう。