減価償却って何?
「減価償却費」は、「建物や設備の価値が1年間で減った額」のことです。
例えば、1億円の建物を買った1年後の価値はいくらかがわかるのが「減価償却」です。建物や設備は、長く使っていくと価値が減っていきます。 これを難しく言うと「帳簿上、固定資産の価値を少しずつ減らしていき、償却させる(価値をゼロにする)」となります。とは言っても、決算書上で価値を少しずつ減らすだけで、実際にお金の支出はありません。
減価償却費の計算は簡単です。 建物なら取得金額を、決められた年数(耐用年数) で割るだけです。建物を取得してから償却(価値ゼロ)までの理論上の期間を耐久年数と言います。耐久年数は、鉄筋コンクリートの建物の場合は50年、車は5年と決まっています。なので、利益が多くなり過ぎたから、減価償却を増やして利益を減らして税金を払わないようにしよう」などといったことができません。
減価償却費は損益計算書の2つの場所に計上されています。 (※製造業の場合)
・販売費及び一般管理費
・売上原価 (製造原価)
減価償却費には例外があります。それは、「土地」と「10万円未満の消耗品」です。
「土地は時間が経っても、価値が減らない」とされているため、減価償却しません。10万円未満の消耗品などについては、使った瞬間、全額がまるまる費用とするため、減価償却しません。
減価償却の方法は2つあります。定額法と定率法です。
定額法は、「取得した金額÷ 耐用年数」で求めます。償却額は毎年変わりません。毎年、一定額を減らしていきます。
定率法は、「償却していない金額×一定率」で求めます。毎年一定率を減らしていきます。償却額は徐々に小さくなります。
使い始めは定率法、使い終わりは定額法が償却額が大きくなります。