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88歳8ヶ月ジジイのガンとの闘い日記⑯

7月4日記

個室から四人部屋へ

順調に回復してるジジイです。

やはり、しゃべることができない
意志の疎通ができないことが
一番のストレスだったと思います。

また
両手を拘束されていたのも
苦痛だったでしょう。

私の面会時のときだけ
両手の拘束をといてあげました。

テレビ、ラジオを聞く元気が出てきて
新聞を読むようにもなりました。

リハビリの先生も
かなり、しっかりしてきましたね。
とおっしゃってくださった。

ある日、ジジイがトイレがしたいと。
私は、ナースコールを押し
看護師さんにトイレがしたいことを伝えた。
すると、ポータブルトイレを部屋に持ってきて
初めてポータブルトイレを使った。

個室だから部屋にもトイレはあるんだけど
まだそこまで無理な状態。

だけど、
ベッドから立ってポータブルトイレに座って
また、ベッドに戻ってと
うれしい進歩である。

数日後
酸素の吸入量も減り
栄養の量も増えた。

持ってこい言われた
ウォーキングポールを持って行った。
しかしまだ、これを使って歩くことはできない。

リハビリで先生と一緒に
廊下を10m程歩いた。
ベッドに座り先生が
「もう一回歩きますか?」の問いかけに
答えることができず
息が荒くかなり疲れた様子。
やはり、体力、筋力がかなり落ちてる。

体重が5キロ以上も減っていた。

いつものようにジジイの病室へ行くと
看護師さんがいて
酸素取れたんですよ。と言われて気づいた。

あらー良かったんでしょ‼️

これでだいぶ自由になったジジイ。

ある朝、病院から電話。
CT検査で造影剤を使うという連絡。
委任状が必要とのこと。

検査の結果
ノドの腫れがひいてたので
念願のカニューレが取れた‼️

「あー」って言ってごらん。
咳き込むジジイ。
「あ~」って。
「あ゛〜」そうそう
ダミ声だが声が出た‼️
「お父さん、声出たね」
浪花節のような声でしっかりではないけど
何を言っているのかわかるようになった。

ジジイが最初に言ったことが
看護師さんのタンの吸引の上手い下手なことだった。
確かに看護師さんだって得手不得手
ベテラン、新人といる。
下手な看護師さんの吸引が
苦しくて痛くて
文句を言いたいけど言えない
殴ってやろうかと。

笑ってしまった。

調子にのったジジイ
ウォーキングポールをよこせと言う。
ちょっと歩くと。

まだダメだって‼️

ガンコなクソジジイ言うこと聞かない。
「じゃぁ、ここで立つだけだよ」

靴を履いてふらつきながらポールを持って立った。
支えていないと危ない。
直ぐにベッドに座った。

「リハビリの先生が来たらやってみたら」

リハビリの先生登場。
先程のことを説明した。
「あーそうですか、すごいですね」
とほめて腕の運動しましょうねと
いつものように腕を動かしてる。

ある日、ちょうど担当医がきた。
経過報告で
ノドの腫れもひいてキズも順調に回復してますが
一部の皮膚の色が変色してるので
形成外科の先生と相談しながら
皮膚移植の手術をします。

とのこと。

ガーゼの下の皮膚の色は
明らかにドス黒い色に近い。
壊死してるんだろう。

まぁ手術は今すぐではないでしょう。
ジジイ体力落ちてるし。

7月に入って
また病院から電話。

なんと4人部屋へ移動することになったと。

ジジイ念願の4人部屋だ‼️

しかし、私は面会できなくなりました。

そうまだ入院患者の面会は禁止なのだ。

今まで個室だったので
私だけ面会できてたのだ。

毎日ジジイの様子をみてきたので
どんな様子なのか
何か言いたいことがあるんじゃないかと
少し心配ではある。

ジジイ脱走してないだろうね(笑)

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