【フリーテキスト】また。

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彼女の見つめる先に明日はない。

それを僕はどうしたら良いか分からなかった。
「また明日」を繰り返すヒビに、彼女は小さな裂け目を入れたのだ。

さようならばかりが、降り積もっていく。
僕はそのひとつを握りしめて、ただひたすらに泣いた。
これでもない、あれでもない、と拾い直すことは叶わなかった。

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